マネックスのコインチェック社買収の報道から見る仮想通貨市場への影響と今後

2018年4月3日、「コインチェックが支援先を探しており、マネックス証券が、コインチェックの買収を検討している。」というニュースが流れました。

この話を受けて、マネックスは、「現在はブロックチェーン技術への取り組みを強化している」としながらも、コインチェック買収そのものは当社が流したニュースではない、というプレスリリースを出しています。

このニュースで、仮想通貨は新しいフェーズに入るかもしれません。今回は、この報道の背景と、今後、仮想通貨を取り巻く環境がどのように変わるかについて、予想したいと思います。

本日のニュースで流れたことは?

まずは、本日のニュースを見てみましょう。

「ネット証券のマネックスグループが、仮想通貨の不正流出問題を起こした交換業者コインチェック(東京)の買収を検討していることが3日わかった。マネックスは仮想通貨交換業への参入を目指しており、不正流出後の経営再建で支援先を探していたコインチェックと利害が一致したとみられる。」(出典:朝日新聞デジタル )

マネックスはプレスリリースで、事実そのものは決定事項ではない、と否定しているものの、仮想通貨業への参入には前向きな姿勢を見せており、近日中に新しい発表があるかもしれません。

このニュースを受けて、マネックスの株価は急上昇。ストップ高で取引を終えています。

マネックス買収のニュースの背景を知る

さて、私が過去の『仮想通貨業者の処分に見る、「安全な取引所」とは?』で解説したように、大手金融機関による、仮想通貨業者の買収がありました。(メガバンクではなく、証券会社ですが…)この背景を紐解いていきましょう。

まずは、「みんな仮想通貨に積極的にかかわっていきたい」と思っているという点です。なぜなら、仮想通貨には2つの魅力があります。
1つは、仮想通貨そのものに、やはり未来があるからです。

マネックスも「ブロックチェーン技術および仮想通貨については、非常に興味を持っている」とコメントしています。

日本のメガバンクや海外の大手銀行が、仮想通貨に投資したり、提携したりしているニュースもよく聞かれます。これは、仮想通貨のポテンシャルの高さに他なりません。

遅かれ早かれ、また、多かれ少なかれ、大手金融機関と呼ばれるところは、仮想通貨に対する取り組みをはじめています。新しい成長の芽を探しているマネックスにとっても、この買収は理にかなっていると言えます。

もう1つは、日本独自の部分も大きいのですが、金融庁の存在です。金融庁は、先日、仮想通貨業者に行政処分を下しました。

これは、仮想通貨は金融庁の管轄であり、顧客に対して不誠実、不安全なものを扱うことは認めない、という発信をしたものだと理解しています。現在、ラインやサイバーエージェントなどの大手テクノロジー企業が、仮想通貨への参入を希望していますが、なかなか許可が出ない状況になっています。

金融庁は、省庁の中でも特殊と言われており、付き合い方が難しいと言われています。この金融庁が仮想通貨の舵取りをしている段階では、普段から金融庁と付き合いがある、大手金融機関が、仮想通貨に参入することは、金融庁にとってもメリットがあることです。

なので、マネックスがコインチェックを買収すること自体は、比較的受け入れられやすいと考えます。

今後、仮想通貨交換業者の買収は加速する?

こうした背景を受け、今後、仮想通貨交換業者の買収は加速するのでしょうか。難しいところですが、答えは「Yes、ただし金融機関が買うとは限らない」だと思います。

今回、マネックスがコインチェックに食指を動かしたのは、「コインチェックが規模の大きい取引所だから」ではないでしょうか。

もちろん、現在もコインチェック社には、内部監査の問題や、訴訟リスクの問題など、様々な問題を抱えています。それでもなお、仮想通貨交換業に参入できるとして、今回の買収を検討したのでしょう。これが、システム等ができていない、小さな会社であれば、買収の検討はなかったかもしれません。

今、仮想通貨交換業者が最も欲しいのは、ラインやDeNA、サイバーエージェントなど、テクノロジー企業ではないでしょうか。

彼らはある意味、リスクを見込んだ買収を行います。しかし、銀行をはじめとする金融機関は、リスクを冒してまで買収は行いません。あるとすれば、ZaifやBitflyerなど大手業者への出資くらいにとどまるのではないか、と予想されます。

また、今後の買収を後押しするのは、その買収価格です。記事によると、買収価格は数十億円といわれています。海外では、世界で取扱量14位のPoloniex社が、決済アプリを展開するCircle社に約440億円で買収されています。

これに比べると、コインチェックの価格は安いと言えるでしょう。日本における仮想通貨業者の買収は割安に行えるとして、買収が進むかもしれません。

マネックスによるコインチェック社支援の報道から見る、仮想通貨の未来 まとめ

マネックスがコインチェックを買収するというニュースは、市場にはポジティブに受け止められています。

やはり、仮想通貨自体に高いポテンシャルがあるということ、そして、何より、今、金融庁の審査が厳しく、参入したくてもできない人が多くいる、というのが、今回の買収の背景にあるのでしょう。

今後、仮想通貨業者の買収は、これにより加速するかもしれません。なぜなら、リスクがあるとはいえ、買収価格が世界レベルで見ると安価だったからです。金融庁の手前、大手金融機関はリスクを取りづらいかもしれませんが、ラインやDeNAなど、テクノロジー企業による買収が進むかもしれませんね。

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