イーサリアムのハードフォークを徹底解説

前回の記事では、イーサリアムが注目を浴びている理由について解説しました。

イーサリアムは、スマートコントラクト機能を中心とした、拡張性の高さ、そして他の仮想通貨や株式など金融商品との親和性の高さが、高い注目を浴びる要因でしょう。そんなイーサリアムは、イーサリアム企業連合と呼ばれる組織によってバックアップされています。

日本ではトヨタや三菱UFJフィナンシャルグループ、世界でもマイクロソフトやJPモルガンなど、150以上の名だたる組織がイーサリアムをバックアップしており、これも注目度を高める要因となっているでしょう。

前回の記事⇒イーサリアムの何がすごいのか?将来性に期待できる理由について

今回は、イーサリアムを語る上で欠かすことのできない、「ハードフォーク」を中心に解説したいと思います。

そもそもハードフォークとは何か?

まずは、ハードフォークそのものについて解説しましょう。ハードフォーク自体は、イーサリアムだけでなく、過去にはビットコインなどでも行われています。

フォークとは、「分岐」という意味で、ある地点から、新しいルールを適用することを指します。ハードフォークは、今までのルールを無視して、新しいルールを適用させることです。これに対し、既存のルールを生かしながら、新しいルールを適用させることを、ソフトフォークといいます。

なぜ、ハードフォークが必要かと言うと、仮想通貨の取引量が増えるにつれ、既存のシステムではその取引量の増加にシステムが追い付かないからです。

既存のシステムのアップデートでは追い付かずに、新しい仕組みを採用することで、取引の負荷の増大に耐えれるようにするのです。ハードフォークには、新しい通貨の誕生を生み出すものとそうでないものがありますが、ハードフォークによって生まれた通貨は、既存の通貨との関連性はないようになっています。

イーサリアムのハードフォークとは?

実は、イーサリアムは、イーサリアム改善案というプランの中で、4つのハードフォークを予定しており、そのうち現在は3つのハードフォークが行われています。

1つ目は、2015年に実施された「Frontier」と呼ばれるハードフォークです。ここでは基本的な機能が実行できるかどうかのテストを兼ねたハードフォークが行われました。

2つ目は、2016年に行われた「Homestead」と呼ばれるハードフォークです。ここでは、取引にかかる時間の短縮など、多くの人が使うことを想定したアップデートが行われました。

3つ目は、「Metropolis」と呼ばれるハードフォークです。このメトロポリスは、「ビザンティウム」と「コンスタンティノープル」に分かれており、ビザンティウムは、2017年に行われました。匿名性の強化や、マイニング方式の「Proof of Work」から「Proof of Stake」への移行準備、マイニングの難易度調整の変更などが行われています。コンスタンティノープルでは、セキュリティの強化が行われる予定ですが、まだ時期等は未定になっています。

最後が、「Serenity」と呼ばれるハードフォークです。詳細はまだ未定ですが、このハードフォークをもって、「Proof of Stake」への完全移行が行われる予定になっています。

こういったアップデートを繰り返すことで、イーサリアムはその健全性を保っているといえるでしょう。逆に言うと、イーサリアムは、今後、さらに進化し、安全なものになっていくと言えるのです。

イーサリアムとイーサリアムクラシックのハードフォークについては?

イーサリアムは、上記の4つ以外にも、イーサリアムとイーサリアムクラシックに分かれるハードフォークを、2016年に行っています。これは、Dao事件と呼ばれる、ハッキングによりイーサリアムが盗まれた事件です。これをきっかけに、イーサリアムをイーサリアムとイーサリアムクラシックに分けるハードフォークが行われました。

なので、今後も、上記で予定していたもの以外にハードフォークが起こる可能性もあります。直近では、イーサリアムゼロという通貨が生み出される、というニュースもあります。ハードフォークに制限があるわけではないため、随時必要であればハードフォークを行うというスタンスのようです。

ハードフォークで価値が下がるって、本当?

ハードフォークを行うと、仮想通貨の価値が変わる、ということが言われることもあります。しかし、これは、実は正しくありません。

まず第一に、仮想通貨の価値は需給によって決まるため、新しい通貨創造を伴わないハードフォークは、そもそも需給が短期的には変動しないため、影響しないと言えるでしょう。

また、新しい通貨誕生を伴う場合であっても、そこに関連性はないので、心理的な側面以外では価格の変動は、本来あってはならないはずです。確かに名前が似ているケースが多く、価値もばらけるのでは、という懸念は理解できるのですが、イーサリアムとリップルで時価総額の綱引きがあるのと同様で、それに新しい通貨が加わるだけの問題です。

なので、価格の変動はあれども、価値が下がるというのは間違っている、と言えるでしょう。

イーサリアムのハードフォークを徹底解説 まとめ

イーサリアムとハードフォークは切っても切れない関係です。イーサリアムは、ネットワークをより安全で、健全なものにするために、4回のハードフォークを予定しており、今は3回目の途中です。

また、それ以外にも、イーサリアムクラシックが出来たときのように、必要であればハードフォークを行い、システムをアップデートしていくでしょう。

ハードフォークで価値が下がるという人もいますが、仮想通貨の価値は需給でのみ決まります。短期的な変動はあるにせよ、ハードフォークで価値が下がることはないので、心配する必要はありません。

次回は、イーサリアムクラシック、イーサリアムゼロについて、もう少し詳しく解説していきたいと思います。

イーサリアムクラシックが生まれた経緯とは?THE Dao事件について

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です