不動産投資を行う上で、重要なのは、「どうお金を借りるか」につきると言っても過言ではないでしょう。
お金の借り方が悪く、不動産投資に失敗した例もあれば、お金を上手に借りたために、不動産投資に大成功した、という例もよく聞きますよね。
今回は、オリックス銀行から、新しい商品が登場した、という話を聞いたため、そちらを紹介したいと思います。
この商品はサラリーマンにとってメリットなのか?デメリットなのか?について、検証していきましょう。
Contents
オリックス銀行の新商品の概要とは?
オリックス銀行から出てきた商品について、概要を解説しましょう。
オリックス銀行は、不動産ローンに強い銀行です。そこから、45年の超長期ローンという商品が出てきました。
今まで35年だったので、そこからさらに10年プラスという、とてつもなく長い期間のローンになります。
しかも、35年ローンと金利は同じくらいになるそうです。
担当者に軽く話を聞いたのですが、今まで、30年ローン、35年ローンと出してきても、結果的には10年~15年くらいで全額返済することが多かった。
そのため、45年にしても、あまり変わらず、その分、借主の手取り金額が多い(=月々の返済金額が少なくなる)商品が、借り手にとってメリットではないかと考えた。
もちろん、借りれる年齢の上限等はあると思うが、若い人にとってはメリットある商品なのではないだろうか、とのことでした。
では、本当に、この商品がメリットか、デメリットかを、具体的な数字を持って検証したいと思います。
デメリットは利息が増えること。
まずは、デメリットから紹介します。一般的に、借入期間が長いほうが、もちろん金利負担は大きくなります。
たとえば、35年間で2000万円を年利2%で借りた場合、利息は782万円程度になります。これに対して、45年間で2000万円を年利2%で借りた場合、なんと利息は1034万円になります。およそ250万円程度、利息に差が出てくるのです。
これが10年だと利息は約200万円ですし、20年だと利息は約420万円になります。
当たり前ですが、元利均等法と呼ばれる、毎月(利息込みで)決まった金額を返すというシステムにおいては、期間が長くなれば長くなるほど、1か月あたりに返せる元金が少なくなり、(利息は変わらないのがポイントです。)
結果、トータルの金利が大きくなるのです。金融機関にしてみても、貸している期間が長いというリスクをとる分、トータルで金利収入が多い方をとるという、金融機関の戦略でしょう。
45年ローンのメリットについて 一般的には35年ローンの方がお得に見えるが・・・
では、シミュレーションしてみましょう。シミュレーションの条件は以下の通りです。
・借入金額は2000万円
・資産価値は買った1年後に70%に(30%減)、その後0.14%ずつ下落
・金利は2%
・残債のシミュレーションは「Keisan」を使用
・税効果、家賃収入の減額、空き室等は想定しない
35年と45年で比較してみましょう。比較した表は次の通りです。
見ての通り、35年ローンも45年ローンも30年目で黒字化します。
しかし、資産の賞味価値としては、常に35年ローンが45年ローンを上回っています。これだけ見ると、35年ローンの方がお得だと言えるでしょう。
しかし、実際、一つの条件を加えると、状況が変わってきます。
それは、表でいうところの「プラス額」の部分です。あくまで、我々としては、余剰資金は投資に使うべき、と考えています。つまり、得たキャッシュフローを運用するということです。よって、シミュレーションに以下の前提を足してみます。
プラス額(余剰資金)については、利回り3%で運用する
実際の表を見てみましょう。運用以外は、先ほどの表と同じです。
この表を見ると明らかですが、利回りを加味した場合だと、3年目以降は45年の方が実質資産価値が高くなるのです。意外でしたでしょうか。それとも「やっぱり」と思ったでしょうか。
これは、利回りの差によるものです。借入利回りが2%に対して、運用利回りが3%なので、運用額によるメリットの方が大きいわけですね。3%の利回りというのは、そこまで難しいものではありません。
ただし、もちろん、ここには家賃下落リスクも、空き室リスクも含まれていません。
期間が長い方がこういったリスクは大きくなることが予想されます。そのため、リスクとリターンのバランスを考えて、どちらがいいかを考えましょう。
マイホーム住宅ローンについてお悩みの方へ
当サイトは不動産投資に焦点を当てていますが、マイホーム住宅ローンについてお悩みの方をご覧になれているかと思います。
45年ローンも含め、今後のプランについてお悩みの方も多いかと思います。
住宅ローンについては住宅ローンのコンサルティングサービスで相談を受けることをおすすめします。
不動産会社からの金利が本当に割高でないか?住宅ローンの期間はどのくらいにすればいいのか?
0.41%といった最低金利での提案もしてくれますし、今後の金利上昇に備えて固定金利の変更のタイミング、シュミレーションをしてくれます。借り換えにも対応しています。
購入資金決済の1ヶ月前でも対応しており、少しでも住宅ローンについて不安や疑問がある方は相談しておきましょう。相談は無料ですので、お気軽にご利用ください。
※評判もチェックしました。
⇒住宅ローンが安くなる?モゲチェック・プラザの評判は?
まとめ オリックス銀行から45年超長期ローンが登場!サラリーマンにとってメリットなのか?
オリックス銀行から45年ローンという超長期ローンの商品が登場するようです。
金利は35年と変わらないくらいで提供できるようです。
長期のローンになればなるほど、期間中のリスクは増え、また、支払う金利も多くなることから、多くの投資家は敬遠することになるでしょう。
しかし、1年あたりのキャッシュフローについては、もちろん45年の方が大きくなります。それをうまく運用すれば、35年より大きなリターンを出すことは可能です。
リスクをとるかリターンをとるか、もちろん完全な正解はありません。しかし、我々投資家からすると、こういった選択肢が増えるのは嬉しいですね。
※オーバーローンを使った不動産投資のメリットについて書きました。
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