分散投資はなぜ必要か?その重要性と具体的な方法について

こんにちは。投資家のkzです。

今回は私の信念でもある分散投資について語らさせていただきます。

仮想通貨や、不動産など、世の中には様々な投資商品があります。

個人的には、(仲介会社や金融機関が悪徳な場合を除いて)すべての投資商品は検討する余地があると思っています。もちろん、メリット、デメリットを理解した上で、投資すべきだとは思いますが。

私がすべての投資商品を、少なくとも眺めるくらいはした方がよい、と思っているのは、それこそが分散投資の基本になるからです。

今回は、分散投資の重要性と、分散投資の考え方について、解説していこうと思います。

「卵を1つのカゴに盛るな」は有名な格言

皆さまは、「卵を1つのカゴに盛るな」と言う言葉を聞いたことはあるでしょうか。

投資においては、分散投資の重要性を表す格言としてよく知られています。

1つのカゴに卵を入れていると、そのカゴを落としてしまったら、卵はすべて割れてしまいます。

投資というのは、ある意味、不確定な要素を多く含んでいます。卵を入れたカゴのように、すぽっと落ちてしまうこともよくあります。落とさないようにするのではなく、落ちたときの損失を最小限にするという観点の重要性を説いています。

分散投資がなぜ重要なのか メリットについて

上記の格言のように、投資を勉強しだすと、分散投資の重要性はよく聞こえてきます。私自信も、分散投資は非常に重要だと思っています。

理由はたった1つで、「未来は誰にもわからないから」です。

たとえば今、2017年の1月に戻れるとしましょう。その場合、私は、全資産をリップルに突っ込みます。なぜなら、リップルの価値が暴騰するとわかっているからです。

しかし、実際にはそんなことはしていませんし、もししようとしたとすると「頭がおかしいんじゃない?」と言われるに違いないでしょう。

逆に、リップルが過熱していた、2018年1月、全財産をリップルに突っ込んでいた人も、多くいたように思えます。彼らのその後については多くを語りませんが、辛い思いをした人も多くいるのではないでしょうか。

仮想通貨は極端な例ですが、先が読めない以上、ある程度のリスクを読み込む必要があります。そのリスクを分散させるためにも、投資も分散させる必要があるのです

投資において重要なことは「投資を続けること」

リスクを恐れない、という人も多くいるでしょう。そのこと自体を否定するわけではありませんが、それは、投資において本当の意味で損失を被ったことがない人かもしれません。

特に、信用で取引をしたりしていると、あっという間に自分の元本くらいの損失は出たりすることがあります。

その時の恐怖とか焦りは、経験したことがないとわからないかもしれません。

私もリーマンショックでは相当マイナスを食らっていますし、FXで追証を求められたこともあります。

そうなると、一瞬思考停止をしてしまい、次にどういうアクションをとればいいかわからなくなってしまいます。

結果、今でも投資を続けていますが、投資を続けていられるのは、資産をすべて失わなかったからです。

もし、資産がほぼゼロになっていたら、投資=損をするものだ、と思って、投資の世界に再度足を踏み入れることはなかったかもしれません。

投資において利益を出すことが出来るのは、「投資でリスクをとっていた人」だけであり、また、投資を続けることが投資家にとって非常に重要です。

投資を続けるためにも、リスクは最小限にすべきであると思いますし、その意味で、分散投資は非常に重要でしょう。

とはいえ、分散投資が必要ない人もいる?

ここまで分散投資の重要性を語っていますが、分散投資の必要性がない人もいるのでしょうか。

確かに集中投資が有効なフェーズもあります。たとえば元本が10万円しかない場合、分散投資するとコストばかりかかってしまい、思った以上にリターンが得られない、というケースはあります。

以前も「サラリーマンは積立長期投資すべき!その理由とメリットについて」で書きましたが、10万円はサラリーマンであれば、本気を出せば1~2か月で捻出できる金額です。

ということは、10万円を失うことはリスクにないわけです。

たとえば5か月連続10万円が半分になって、25万円損失をだしたとしても、6か月目に5倍になれば、半年のリターンはプラスの15万円になります。このレベルであれば、集中投資は有効といえるでしょう。

しかし、こういった議論で抜けがちなのが、現金比率です。

投資というのは、大きな意味で考えると、現金保有も投資の一環になります。

余剰資金のうち10万円を集中投資するのは全く問題ありませんが、全財産が10万円で、10万円を集中投資するのは、働けなくなる可能性があることなどを考えると、リスクが大きいのは、皆さまもわかりますよね。

現金をある程度もって、少額を集中投資するというのは、現金でリスクをヘッジするという、実は分散投資になるわけです。そういった観点で、分散投資は、やはり投資家全員が考えるべきだといえるでしょう。

分散投資の具体的な方法「分散」のポイントは?「資産の分散」「時間の分散」「種類の分散」

では、実際、分散投資を行う際に、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

分散投資には、実は3種類あります。それが、「資産の分散」「時間の分散」「種類の分散」になります。それぞれ解説していきましょう。

・資産を分散させる

まずは、資産の分散からです。資産の分散は、分散投資の文脈でよく語られます。要するに、現金、株、保険、不動産など、どの資産に分散させるかを考えることです。

資産の分散については、2つの考え方があります。1つは、株式と不動産に投資する、仮想通貨と金に投資するなど、そもそも複数の種類の資産に投資することです。

この場合、それぞれの資産について勉強する必要があるため、勉強するコストがその分かかります。また、管理コストも多くなります。

しかし、より幅広い分散をしているため、より大きくリスクヘッジできていると言えるでしょう。

もう1つは、株式の中でも、A社の株とB社の株を保有する、不動産でも、都内ワンルームと大阪にワンルームを持つなど、1つの種類の中で、複数の銘柄を保有することです。

資産の種類そのものを分散させることに比べて、リスクヘッジの観点では物足りないかもしれませんが、1つの種類に特化することで、より経験や知識が深くなる、というメリットもあります。

これはあくまで個人的な意見ですが、種類の分散にはやはり限界があります。

たとえば、300万円の資産があって、保険、国内株、仮想通貨、投資信託、金、不動産の6つにそれぞれ分散投資したとします。そうすると、1種類あたりの投資額は50万円になります。50万円だと、確かにリスクヘッジにはなりますが、資産の上昇局面において、恩恵を受けることができません。

やはり資産形成にはある程度の塊の元本が必要です。そういう観点でいうと、よほど資産額が大きくない場合以外は、管理のしやすさを考えても、2~3種類が良いのではないでしょうか。

もちろん、それぞれの種類の中でも、複数の銘柄を持つことが前提ですが。実際、私の主力投資先も、3種類程度に絞っています。

また、最近の動向を見ていると、「落ちる時は、全銘柄落ちる」という傾向が強くなっている気がします。

金融商品の取引も自動化・AI化が進み、アルゴリズムによって売買がされています。そのため、他の資産クラスターの下落に反応しやすくなっていると考えられます。

もちろん、下げ方には銘柄ごと、種類ごとに差があるため、リスクヘッジをする必要性は変わりませんが、あまりリスクヘッジに過度な期待を持たないほうがよいかもしれません。

・時間を分散させる

時間を分散させるというのは、どういうことなのでしょうか。あまり聞きなれないかもしれませんが、時間の分散はサラリーマン投資家にとって非常に重要です。

時間の分散は、簡単にいうと、「毎月投資を行う」ということです。投資する時期を分散させることで、リスクをヘッジします。

ある時点での金融商品の価格が、高いか低いかは、誰にも最終的に予想がつきません。同じ銘柄でも、今日の価格、1か月後の価格、1年後の価格、それぞれのうちで一番安いのはどの銘柄で、一番高いのがどの銘柄かもわからないでしょう。

だからこそ、定期的に投資を行うことで、高いときも安いときも投資を行い、結果、リスクを減らすという投資法になります。

これはサラリーマンには非常におすすめの投資法になります。

なぜなら、サラリーマン投資家は、元本には限界があります。(もちろん相続とか、様々な理由で数千万円~数億円の元本を持っている人は別ですが、そういう人は多くはないでしょう。)

一方、サラリーマンである以上、毎月給与が入ってきます。つまり、毎月投資できる元本があるということです。

給与から毎月投資を続けるというのは、それだけでリスクヘッジをしていることになるのです。「今は貯金しておいて、安いときに買おう」という戦略も否定はしませんが、その「安いとき」が予想できない以上、コンスタントに投資を行い、リスクヘッジをすることをおススメします。

・種類を分散させる

投資の種類の分散というのは、信用や現物、売り買いなど、投資種類を分散させる方法です。

すべて信用取引だと、リスクは膨大な一方、現物取引だけだと、レバレッジが効かず、資産形成のスピードが遅くなる、という側面があります。

しかし、投資種類については、何の資産に投資するかによって、投資の種類も変わってきます。もちろん複数種類の取引方法を使うことで、資産を効率的に運用することは可能です。最初は無理せず、現物の買いからはじめて、徐々に勉強していくのはよいでしょう。私もこの部分はあまり普段の投資活動では意識しません。

分散投資を行う上で考えるべき「マクロ経済の動向」とは

資産の分散を行う上で、気をつけるべきポイントは、「そもそも世の中がどのように動いていくか」です。これを意識することで、どのように資産形成すればよいかが変わってきます。主な指標をいくつか紹介しましょう。

・インフレなのか、デフレなのか

まずは、インフレの方向に進むのか、デフレの方向に進むのかです。インフレ方向に進む場合、不動産などは非常に魅力的な投資対象になります。買った時に比べて値段があがりやすく、また、家賃などのインカムゲインの増加も狙えるからです。

一方、デフレ時に強いのは、金などの現物資産だと言われています。もし、将来的にデフレが続くと予想される場合は、金への投資量を増やす、というのが戦略になります。

・好景気時に強いのか、景気後退時に強いのか

景気の動向も重要です。景気がいいときに強い資産、そして、景気の影響を受けづらい資産があります。簡単にいえば、株は景気の波を比較的受けやすいですが、債券は景気の影響を受けづらい資産になります。景気についての予想は難しいですが、逆に、景気は循環するため、時間の分散が有効であるとも言えます。

・為替の影響は?円高に強いのか、円安に強いのか

最後は為替の影響です。円高に強い資産と円安時に強い資産があります。海外株は、円安の時に資産価値があがりますし、円高の時は日本の国債が強い資産になります。為替も予想が難しいので、為替の影響を考慮したリスクヘッジが効果的だといえるでしょう。

まとめ 資産を長期的に形成するための、分散投資の基本とは?

資産を長期的に形成するためには、リスクヘッジが欠かせません。リスクヘッジの基本として、「卵を一つのカゴに盛るな」と言われるように、分散投資は重要です。

よっぽど少額の場合は集中投資も有効ですが、資産が増えてくると、リスクの方が大きくなるため、分散投資は必ず必要になってくるでしょう。

分散投資の基本は、「資産を分散させる」「時間を分散させる」「種類を分散させる」ことになります。

特に、サラリーマン投資家は、毎月のキャッシュフローを生かし、「時間の分散投資」を効果的に行うべきだといえるでしょう。

また、投資対象を決める際は、インフレに進むのか、デフレに進むのかなど、大きなマクロ経済の影響を考えながら、投資対象を決めるとよいでしょう。マクロ指標はなかなか予想が難しく、また、マクロ指標に影響を受けやすい資産、受けづらい資産というのは、各指標によって変わってくるため、複数の資産を持つことは、その点でもリスクヘッジとして有効だと言えるでしょう。

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