前回は、投資をしないリスクについてまとめました。現金の預貯金は一見安全なように見えますが、インフレの局面では、預金では実質的に資産を減らしてしまう可能性があります。預金はリターンがないため、投資しないことそのものがリスクになりえるのです。
前回の記事⇒貯金が本当に損をしない投資なのか?インフレの影響をわかりやすく解説
日本でも、世界経済の成長や、日本銀行がインフレターゲットを設定していることなどを鑑みても、今後、ゆるやかにインフレが起きるのではないでしょうか。
その時に、資産を目減りさせないためにも、投資を行い、資産を守っていく必要があると言えるでしょう。
今回は、サラリーマンの、資産形成の目的について解説したいと思います。
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そもそも投資は何のためにするの?
投資といっても、様々な種類があります。そこで、重要になってくるのは、「なぜ投資をするのか」ということです。
もちろん、人によって投資の目的は異なります。むしろ、それが当たり前ではないでしょうか。ここで、大事なのは、「目的を設定する」ということです。
もちろんこのブログを読んでいる人は、大金持ちになりたい、と思って読んでいる人もいるでしょう。
しかし、その「大金持ち」というのは、いったいいくらの資産を持っているということなのでしょうか。1億円でしょうか。10億円でしょうか。
1億円と10億円では、目指すゴールが全く異なります。
サラリーマンが10億円貯めるのは、ある意味、相当なリスクをとらないと難しい部分があるでしょう。
しかし、1億円であれば、そこまでリスクを取らなくても、堅実に投資することで、1億円は達成できるかもしれません。
このように、目標金額によって、投資の手法や手段は変わってくるのです。その観点でも、投資の目標を設定することは重要です。
ちなみに、私は、あと30年で、2億円貯めることを目標としています。なぜなら、2億円を、実現可能な3%で運用すると、年600万円、月にすると50万円の安定収入を得ることができるからです。
これくらいあれば、取り崩すことなく、老後の生活を安定して送れると考えているからです。
投資のおける「72の法則」とは?
目的が決まれば、どのような投資をするかが自ずと決まってきます。皆さまは、「72の法則」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは、資産を倍にするために、どれくらいの利回りと年数が必要かというのを説明したものになります。例えば、年利1%で運用した場合、複利効果を含めると、倍にするのに72年かかってしまいます。
しかし、年利3%で運用した場合だと、72÷3=24年で、6%で運用した場合だと、72÷6=12年で倍になる計算になります。
たとえば、今1000万円資産があって、それを10倍の1億円にしたい場合、6%で運用すると約40年かかります。
これを10年でやりたいとなると、1年に20%超の利回りで運用しなければなりません。このように、資産をいくらにしたいか、そして元本がどれだけあるか、そして、何年でその資産に到達したいか、によって、取るべき戦略というのは必然的に決まってきます。
サラリーマン投資家の目的は、あくまで、「サラリーマン後のため」にすべき
サラリーマンで投資を行いたい、という人は多くいます。
しかし、その中には、「今の月収に加えて投資で10万円稼いで、少し贅沢したい」「遊ぶお金が欲しい」という人もいるでしょう。このために投資を行うことを否定はしませんが、実は、効率はよくないでしょう。
なぜなら、毎月10万円をコンスタントに稼ぐというのは、結構大変です。年利6%でも2000万円の元本が必要です。500万円の元本であれば、年利は24%になります。
年利20%超を続けるというのは、ギャンブルに勝ち続けるのと同じくらい難しいことです。
少なくとも、年利10%というのは、相場がよっぽどよかった2017年などを除くと、よほどのリスクを取らないと稼げません。それをコンスタントに稼ぐというのであれば、仕事の転職や副業などで、月10万円稼いだ方が効率的だと思います。
サラリーマンは、サラリーマン生活の長さを生かし、ゆっくりとした投資に取り組むべきなのです。
たとえば、毎月10万円、投資にまわせるとしましょう。30年間積立投資を行うとすれば、仮に利回りが3%だったとしても、投資元本3600万円に対し、約5900万円の金額になっています。3%というのは、全く無理のない投資金額です。
また、6000万円あれば、それを3%で運用すると、死ぬまで毎月15万円手にいれることができます。質素に生活するのであれば十分かもしれません。こういった、長期期間の投資ができるのが、給与収入があるサラリーマンのメリットであり、かつ、サラリーマンが行うべき投資ではないでしょうか。
投資の意義を考える~サラリーマン投資家の「目的」とは? まとめ
投資を行うにあたり、最も重要なのは、「ゴールの設定」です。
なぜなら、ゴールが決まることで、自ずと投資戦略は固まってくるからです。72の法則という法則がありますが、投資というのは、「ゴール」「元本」「かけれる期間」が決まれば、目指すべき利回りが決まってきますので、まずはそれらを整理し、きちんと設定することが重要です。
とりわけサラリーマンにおいては、サラリーマン後の資産形成として投資を行うべきです。
現状、あまり元本がない状態で投資をして、その結果をすぐに求めようとすると、大幅なリスクを取らねばなりません。それはギャンブルと同じです。ギャンブルが長続きしないように、そのような投資は長続きしません。
サラリーマンであれば、給与があること、サラリーマン生活が長いことを生かしながら、長期的な投資に取り組むべきだといえるでしょう。
次回はこちら
⇒サラリーマンは積立長期投資すべき!その理由とメリットについて
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