2018年の東京市場は、日経平均が20014円で幕を下ろしました。
20000円前後の攻防が続いていましたが、最後は買いが入って、なんとか20000円を超えて終了したという形になります。
日経平均が前年割れをしたのは、2011年以来7年ぶりという形だそうです。
年明けこそ好調だった株式市場は、今年の後半に入り、軟調な相場となっています。2019年も、今はまだわからないですが、決して簡単な相場になるとは言えないでしょう。
そこで注目されているのが、コモディティ、とりわけ金です。金は、2019年、投資対象として魅力的なものになるかもしれません。今回は、金がなぜ魅力的か、という話と、金に投資する方法について解説したいと思います。
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金はなぜ2019年、注目されているのか。
金はなぜ、2019年に注目されているのでしょうか。それを説明する前に、金の長期チャートを見てみましょう。
(出所:楽天証券)
金は、2008年のリーマンショックの時に、大きく価格を上げました。その後、ゆるやかに下降を続け、2016年のチャイナショックの時に少し値を上げたものの、今もなお価格は緩やかに下がり続けています。
金はそれ自身が利回りを生むものではなく、好景気の時には売られる傾向にあります。
しかしながら、逆に、景気が冷え込んだり、政治・経済的に不安定な時には、買われる傾向があります。「有事の金」という言葉もあるように、不安定なときこそ金は力を発揮するのです。
2019年の相場の予想が住んだわけではありませんが、2018年の失速を見ると、2019年は不安定な相場になるのではないか、そう考える人も多いのではないでしょうか。そういった場面で力を発揮するのが金なのです。
実際、金は、11月ごろから徐々に価格を上げているのです。
もう1つ、金に関する良いニュースがあります。それは、ヘッジファンドが金の先物やオプションを過去最大級に売り越している、ということです。売るということは、どこかで買い戻す必要があります。
売り越しが大きいということは、買い戻す動きも大きいということです。買い戻す際には、もちろん価格があがります。こういった現在のポジションも、2019年に金が上がる1つの要因と考えられるでしょう。
金に投資するにはどうすればよい?具体的な銘柄を紹介
では、金に投資するには、どうすれば良いのでしょうか。具体的な手法を紹介します。
金積み立て投資
SBI証券、楽天証券をはじめ、各証券会社では、金の積み立て投資を行うことができます。
金の積み立ては、毎月10000円など、少額から始めることができるのが特徴です。金に関する投資としては、最もベーシックなものであると言えるでしょう。
金に関する投資信託
金価格や金先物に関する投資信託を買うことで、金投資を行うことも可能です。投資信託の場合、為替ヘッジがあるものと為替ヘッジがないものを選ぶことができます。
為替ヘッジがないものだと、三菱UFJ 純金ファンド(ファインゴールド)やi-mizuhoゴールドインデックスなどが、為替ヘッジがあるものだとピクテ・ゴールドやステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)などが良く知られています。
金に関するETF
投資信託ではなく、ETFを使って投資するという方法もあります。
日本のETFの場合、<1326> SPDRゴールド・シェアや、<1540>純金上場信託、<1672>ETFS金上場投資信託などが良く知られています。
もちろん、SBI証券などを通じて、海外ETFに投資することも可能です。
SPDRゴールド・シェアは「GLD」というTickerで上場しており、世界で最も人気ある金ETFとして知られています。単純に金価格に連動するETFだけでなく、プロシェアーズ・ウルトラ・ゴールド(UGL)などと言ったレバレッジETFもあります。
金鉱株に投資
金ではなく、金を採掘している企業に投資する、というのも1つの方法です。金鉱株の業績は、金価格に左右されます。なので、金価格と相関が高いことが多いからです。
世界一の金鉱会社であるバリック・ゴールド(ABX)やニューモント・マイニング(NEM)などは米国市場に上場しています。こういった株もありますし、金鉱株にレバレッジを掛けたDirexion デイリー 金鉱株 ブル3倍 ETF(NUGT)なども金価格と連動しています。
金貨に投資
マニアックですが、金の現物や、金貨に投資にすることも可能です。しかし、これらは、金貨の管理などが必要になってきます。相場も常に開いているわけではなく、取引としては難しいかもしれません。玄人の投資なので、今はいったん気にしなくてよいでしょう。
2019年は金に注目?まとめ
2018年の後半から、株式市場は不安定な動きを見せています。2019年もこの不安定な動きが続くことが予想されており、株式投資は難しい1年になるかもしれません。
そういった際に真価を発揮するのが金投資です。金は株式とは逆相関を見せ、株価が不安定な時に値上がりする傾向があります。ヘッジファンドが大きく売り越しているのも上がる要素の1つかもしれません。
金に投資するには、金積み立ての他、投資信託やETF、金鉱株に投資する方法があります。金貨投資もありますが、相場があるわけではないので、玄人向きの投資となります。なので、もし金に興味がある場合、積み立てや投資信託から始めるのが、始めやすいと言えるでしょう。
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