稼げる投資信託の見分け方【年利5%超銘柄を厳選比較】

日興ジャパン高配当株式ファンドパフォーマンス

前回の記事では、2019年に5%利回りを目指すための、高配当ETFについて紹介しました。

ETFの良い点は、自動でリバランスをしてくれるというところです。

本来、配当利回りは、株価が上がれば下がります。

そういった、割高になった株を売却し、再度配当利回りの高い、割安な株を自動で探してくれるというのは、非常に魅力的でしょう。

さらに、それよりも自動で投資をしてくれるのが、投資信託になります。

ETFは、ETFの中身自体はリバランスしてくれますが、ETFで出た分配金の再投資はしてくれません。

しかし、投資信託であれば、自動で再投資をしてくれるファンドもあるため、本当に納得できるファンドを買えば、自動でリバランス、再投資をしてくれるため、数年単位で寝かしておいても、資産が増えていく可能性もあるのです。

今回は、日本株の高配当投資信託について、おすすめのものを紹介したいと思います。

良い投資信託、悪い投資信託とは?

その前に、投資信託について、簡単に選び方を紹介しましょう。投資信託は、いまや8000本以上のものがあります。

これは上場株式の2倍以上の数になります。これだけ数多くの投資信託があると、なかには良くない投資信託もあります。

簡単に見分け方を紹介しましょう。

1つは、経費率です。投資信託は、売買手数料の他に、信託手数料がかかります。

高いものは、合わせて3%近くの手数料をとるものもあります。

S&P500でさえ、年のリターンが10%いかないのですから、その中で3%手数料をとられるということが、どれだけ大きいかがわかるのではないでしょうか。

もう1つは、分配金についてです。分配金は、株式の配当金や、預金の金利とは若干性質が異なります。分配金は、ファンドの元本から出ることもあるのです。

いわゆる「タコ足配当」と呼ばれるもので、これを行うことで、どんどん基準価格は下がっていきます。

結果、高い分配金利回りは維持できているように見えるものの、結果としてあまり儲かっていない、そういう投資信託もあるのです。

特に、毎月分配型と呼ばれるファンドは、毎月分配金を出すことを売りにしているため、結果、元本を減らしているということがあるケースが散見されます。

きちんと分配金を再投資しているかどうかというのも、投資信託を選ぶポイントであるといえるでしょう。

日本株高配当投資信託の代表的なものを紹介

では、早速、日本株高配当投資信託を紹介していきましょう。

今回はこの6本を紹介したいと思います。

  • 日本高配当株投信(野村アセットマネジメント)
  • 日興ジャパン高配当株式ファンド(日興アセットマネジメント)
  • 日本好配当利回り株オープン(3ヵ月決算型)(三菱UFJ国際投信)
  • 日本好配当株オープン(大和住銀投信投資顧問)
  • SMT 日本株配当貴族インデックス・オープン(三井住友トラストアセットマネジメント)
  • フィデリティ・日本配当成長株・ファンド (分配重視型)(フェデリティ投信)

日本高配当株投信の特徴、リターンは?

まずは、日本高配当株投信から紹介しましょう。

日本高配当株投信の基本情報は以下の通りです。

  • 名称 日本高配当株投信
  • 運営会社 野村アセットマネジメント
  • 基準価額 11,520
  • 純資産総額(億円) 279.7
  • 過去1年の分配金 890
  • 利回り 7.73%
  • 信託報酬 0.30%

日本高配当株投信は、配当利回りに着目し、高水準のインカムゲインと中長期的なキャピタルゲインを狙えるファンドとなっており、ポートフォリオの平均配当利回りが市場平均を上回ることを目的としています。

主として、東証一部の銘柄から、流動性の高さや予想配当利回りの水準でスクリーニングを行い、その上で、今後の配当余力・配当の安定性、成長性や、企業業績の見通し、株価そのものが割高ではないかどうか、という観点から、安定した値上がりや配当が期待できる先に投資を行うようにしています。

信託報酬は0.3%と、高配当ETFとそん色ない水準です。この範囲であれば、問題ない水準であるといえるのではないでしょうか。

日本高配当株投信の構成銘柄を見てみましょう。組み入れ銘柄総数は144銘柄と、大きく分散がされています。組み入れ上位には金融の他、商社が上位に目立ちます。上位10社の構成比は21%程度となっています。

日本高配当株投信の構成銘柄
(出所:野村アセットマネジメント

では、パフォーマンスを見てみましょう。設定来のパフォーマンスは以下のようになっています。

日本高配当株投信パフォーマンス

赤が基準価格の推移、青が分配金再投資をした時の価格になっています。

仮にずっと分配金を再投資していたら、2倍くらいになっている計算になります。

きちんと基準価格自体も設定時を上回っていますので、分配金を出すあまり、基準価額を下げているということは、今現在はないと言ってよいでしょう。気になる点としては、純資産額がピークで3000億円を超えていたのが、今や1/10以下になってしまっているところでしょうか。

分配金実績は下記の通りです。年によってばらつきはあるものの、毎年安定して分配金を出しています。2018年は多かったようですね。

日本高配当株投信分配金

日興ジャパン高配当株式ファンドの特徴、リターンは?

日興ジャパン高配当株式ファンドの基本情報は以下の通りです。

  • 名称 日興ジャパン高配当株式ファンド
  • 運営会社 日興アセットマネジメント
  • 基準価額 14,567
  • 純資産総額(億円) 31.73
  • 過去1年の分配金 120
  • 利回り 0.82%
  • 信託報酬 1.08%

日興ジャパン高配当株式ファンドは、配当成長が期待できる企業に投資を行い、インカムゲインだけでなく、中長期的な値上がり益も追求するファンドになります。

原則として、予想配当利回りが市場平均以上の企業の中から、銘柄を選ぶようにしていますが、予想配当利回りが市場平均未満であっても、将来的に高い配当成長が期待される企業にも投資を行います。

最終的に、流動性や業種バランスなども考慮して、40~60銘柄程度のポートフォリオを組むことを目指しています。

気になるのは経費率の高さです。信託報酬が1.08%となっており、これは投資信託の中でも高い水準となっています。これだけの手数料を払うのであれば、高いパフォーマンスが求められます。

日興ジャパン高配当株式ファンドの構成銘柄を見てみましょう。銘柄数は51銘柄と、適度に分散されたファンドになっています。

日興ジャパン高配当株式ファンド銘柄

(出所:日興アセットマネジメント

注目すべきは、上位に来ている銘柄が、必ずしも配当利回りが高い企業ばかりではないということです。

上位に来ているのは利回りが2%のものが中心になります。これだけでも、同ファンドが単純に利回りの高さではなく、今後の成長性や配当の安定性を重視していることがわかるのではないでしょうか。

パフォーマンスは以下の通りとなります。

日興ジャパン高配当株式ファンドパフォーマンス

ファンドができて10年の投資信託ですが、リーマンショックを超え、アベノミクスにものっかり、基準か悪を順調に上げてきていますね。一方で、分配金は三か月に1回、30円をキープしています。

決して配当利回りが高い水準にあるわけではありませんが、このように基準価格を上げていくというのは、長期で見るとプラスになるのではないでしょうか。

日本好配当利回り株オープン(3ヵ月決算型)の特徴、リターンは?

日本好配当利回り株オープン(3ヵ月決算型)の基本情報は以下の通りです。

  • 名称 日本好配当利回り株オープン(3ヵ月決算型)
  • 運営会社 三菱UFJ国際投信
  • 基準価額 8,443
  • 純資産総額(億円) 102.36
  • 過去1年の分配金 690
  • 利回り 8.17%
  • 信託報酬 1.00%

日本高配当利回り株オープンも、他のファンド同様、配当利回り水準、配当の実現性や財務の健全性等をベースに銘柄選定をしています。

予想配当利回りが原則として市場平均以上の銘柄群から、流動性や、企業調査に基づいた配当の実現性、財務の健全性などを重視して、スクリーニングを行っています。

こちらも信託報酬は1%を超えています。高配当投資はある意味アクティブ投資だといえるので、どうしても信託報酬が高くなってしまうのが悩みどころですね。

構成銘柄は以下の通りになっています。組み入れ銘柄総数は84銘柄になっています。東証全体の配当利回りが2.2%になっているのに対し、当ファンドの平均配当利回りは3.3%となっています。

日興に比べると、配当利回りを重視しているのがわかるのではないでしょうか。


(出所:三菱UFJ国際投信 )

パフォーマンスは以下の通りとなっています。分配金をある程度出しているため、今は基準価格に対してマイナスのパフォーマンスになっています。

しかしながら、分配金を再投資していたとすると、+60%くらいのパフォーマンスにはなっているようです。インカムゲインを確定させるという意味では、分配金を出すのは重要ですが、基準価格が割れているのは、投資判断としては悩ましいところですね。

分配金実績は以下の通りとなっています。年4回分配金はでていますが、金額は年によってまちまちです。2017年は1400円近く分配金が出ていましたが、今年は半分程度の690円でした。分配金が読みづらい、というのも投資判断が難しいところではありますね。

日本高配当株オープンの特徴、リターンは?

日本高配当株オープンの基本情報は以下の通りです。

  • 名称 日本高配当株オープン
  • 運営会社 大和住銀投信投資顧問
  • 基準価額 10,791
  • 純資産総額(億円) 128.02
  • 過去1年の分配金 80
  • 利回り 0.74%
  • 信託報酬 1.08%

日本高配当株オープンも、他のファンドと同様の基準で選定しています。

ここまで大きくファンドの選定基準が異なる投資信託はないのですが、それでも実際に選んでいる銘柄を見ると、大きく異なっていますよね。これが投資信託の難しいところでもあり、面白いところでもあるのです。

日本高配当株オープンは、配当の安定性・成長性として、配当余力、配当政策、株主(利益)還元姿勢を、企業利益の成長性として、企業の業績動向、利益の成長性(競争力、経営戦略等)、経営効率・資本効率を、財務の安定性として、バランスシートの健全性、減配・無配リスクを、株価のバリュエーションとして、収益性や資産価値面等から勘案した株価水準の割安性を見ながら、適切な銘柄を選定しています。また、こちらも信託報酬は1.08%となっています。

構成銘柄を見てみましょう。こちらも組み入れ銘柄総数は119銘柄と、多くの名荒に分散されています。各業種の高配当銘柄、大型銘柄が中心になっています。JR西日本や大塚ホールディングスが、配当利回りとしては低いにもかかわらず入っている銘柄になりますね。

日本高配当株オープン銘柄

(出所:大和住銀投信投資顧問 )

パフォーマンスは以下の通りとなっています。こちらは辛うじて基準価格をオーバーしているような状況になっています。今後、2019年の相場次第では、基準価格を下回る可能性があるので、注意したほうがよいかもしれませんね。

一方、分配金を再投資していると、+40%くらいの利回りにはなっているようです。

日本高配当株オープンの分配金

分配金は、2006年、2007年は数百円出していた時もあったようですが、2008年以降は四半期に1度、一貫して20円を出しています。年間分配金は80円になります。

もしかすると、また昔のように増える可能性はありますが、今の相場だと横ばい維持といったところでしょうか。

SMT 日本株配当貴族インデックス・オープンの特徴、リターンは?

SMT 日本株配当貴族インデックス・オープンの基本情報は以下の通りです。

  • 名称 SMT 日本株配当貴族
  • インデックス・オープン
  • 運営会社 三井住友トラスト
  • アセットマネジメント
  • 基準価額 11,809
  • 純資産総額(億円) 22.15
  • 過去1年の分配金 0
    利回り 0.00%
    信託報酬 0.42%

SMT日本株配当貴族インデックス・オープンは、この中では唯一の、あるインデックスをベンチマークとした投資信託になります。

基準となるインデックスは、S&P/JPX配当貴族指数であり、TOPIXの構成銘柄のうち、10年以上にわたり毎年増配しているか、または安定した配当を維持している銘柄を対象とし、配当利回りにより加重され算出された指標になります。

この指標に合わせた結果になるようなファンド運営をしています。

このファンドには分配金が設定以降ありません。分配金は再投資されている形になっています。また、信託報酬は0.42%と、他のファンドに比べて低く抑えられていますが、それはこのファンドがインデックスファンドになるからです。

構成銘柄を見てみましょう。先日紹介した、One高配当日本株も同じ指数に連動させているため、銘柄や構成比がとても良く似ています。

SMT 日本株配当貴族インデックス・オープンの構成銘柄
(出所:三井住友トラストアセットマネジメント

パフォーマンスを見てみましょう。

設定されて2年と比較的若いファンドですが、直近は大きく値を落としているものの、堅調に価格は推移しています。純資産額も少しずつ伸びており、今後の成長が期待できるファンドとなっています。

なお、分配金は今までないため、再投資後の価格と今の価格が同じとなっています。分配金が出ないことを、高配当投資としてどう捉えるかがポイントになるといえるでしょう。

SMT 日本株配当貴族インデックス・オープンのパフォーマンス

フィデリティ・日本配当成長株・ファンド (分配重視型)の特徴、リターンは?

フィデリティ・日本配当成長株・ファンド (分配重視型)の基本情報は以下の通りです。

  • 名称 フィデリティ・日本配当成長株・ファンド
  • 運営会社 フィデリティ投信
  • 基準価額 8,841
  • 純資産総額(億円) 348
  • 過去1年の分配金 685
  • 利回り 7.75%
  • 信託報酬 1.38%

フィデリティ・日本配当成長株・ファンドも、他のファンド同様、ポートフォリオの平均予想配当利回りが市場平均以上となることを目指して運用を行なっています。

予想配当利回りが市場平均以上の銘柄の中から、投資価値の高い銘柄に厳選した上で個別企業分析により、企業の配当の原資となる収益の成長、配当性向の上昇、財務体質の健全化および資本構成の最適化などの観点から企業を選別しています。

信託報酬は1.38%と、これまで紹介した中で最も高い水準となっています。

構成銘柄は以下の通りです。他の銘柄に比べて、重厚長大型の産業が多いのが特徴です。

特筆すべきは2位に日揮(配当利回り0.5%)が入っていることでしょうか。ここも配当だけで選んでいるわけではないことがうかがえます。

フィデリティ・日本配当成長株・ファンド構成銘柄

(出所:フィデリティ投信

パフォーマンスは以下の通りとなっています。こちらも基準価格割れしているのが気になるところですね。

分配金再投資後は、+50%くらいの利回りになっています。

フィデリティ・日本配当成長株・ファンド分配金

分配金実績は以下の通りです。こちらも分配金にはばらつきがあります。

フィデリティ・日本配当成長株・ファンド分配金実績

まとめ

5%のリターンを得るために、高配当の銘柄に投資してインカムゲインを得る手法として、個別株、ETFに加えて、投資信託というものもあります。

投資信託のメリットは、リバランスに加え、配当再投資までをおこなってくれることで、本当にいい投資信託であれば、寝かせているだけで資産が増えていく、ということです。

今回は6つの投資信託を紹介しました。経費率は、野村とSMTを除くすべてが1%越えとなっているのが気になりますが、分配金再投資を行うと、いずれもプラスになっています。

しかし、分配金割れが続いているものに対して投資をするかどうかというのは、判断がわかれるところではないでしょうか。また、インデックスの分配金なしということであれば、いっそETFでも良いのかもしれませんね。

投資信託は本当に多くの種類があります。高配当の投資信託を選ぶ場合は、経費率や、パフォーマンス、構成銘柄などによく注意して選ぶとよいでしょう。

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