利回り5%超のソーシャルレンディング銘柄でおすすめはどれか?

太陽光発電SL

前回の記事では、2019年に5%利回りを目指すための方法として、REITを紹介しました。

REITは利益分配率が90%を超えると法人税が課税されないなど、資金を投資家に還元すると利益が出る仕組みになっています。

そのため、投資家に対する還元を積極的に行っており、分配金利回りは平均で4%を超えるなど、インカムゲイン投資家に人気がある銘柄になります。

REITには、住居用、オフィス用、商業施設用など、様々な用途別のREITがあります。また、単一用途でまとめているものや、エリアでまとめているもの、複合型など、REITの組成自体も様々です。

なので、REITを選ぶ際は、分配金利回りだけではなく、「どういう物件を保有しているか」という観点で見てみるのもよいかもしれません。

前回の記事⇒おすすめのREIT5選【5%利回りを達成するための選び方】

今回は、日本円で投資できるものとして、最後に、「ソーシャルレンディング」について解説したいと思います。一時期資金繰りの問題等で賑わせていましたが、高い利回りは魅力ですよね。最新版の情報と合わせてお伝えをしたいと思います。

ソーシャルレンディングの魅力を改めて紹介

では、ソーシャルレンディングの魅力を、改めて簡単に紹介しましょう。ソーシャルレンディングの魅力は、なんといっても期待リターンの高さです。

ソーシャルレンディング自身は、債券と株の間に位置付けられており、大きなキャピタルゲインを得ることはできませんが、比較的安定した高い利回りを得ることができます。

ソーシャルレンディングの仕組み
(出所:クラウドクレジット

また、株式市場に上場していない事業者たち出資することになるため、投機筋の影響は受けづらくなります。

さらに、ソーシャルレンディングはあくまで融資であり、お金を「貸す」ということで利益を得ています。

つまり、株式と異なり、「つぶれない限り元本保証が原則されている」ということになります。仮に融資している事業者たちが経営危機に陥っても、担保を設定しているため、最低限の回収ができるという点も、リスクを低減する手段としては魅力的ではないでしょうか。

一方、もちろんデメリットもあります。

最も大きいデメリットは、資金拘束期間がそれなりにあることです。

半年なら半年、1年なら1年間、資金が拘束されるという点は、流動性の観点からはマイナスです。株式や投資信託であれば、比較的流動性が高く、換金可能なのですが、ソーシャルレンディングの場合、途中解約というのは原則ありません。

また、事業者の都合で、償還が遅くなったり早くなったりすることがあります。資金の流動性は、投資額が大きくなればなるほど重要になることを理解しておきましょう。

また、あくまでも、ソーシャルレンディングの貸し先は、普通の銀行や株式市場では調達ができなかった先になることは、理解しておいた方がよいでしょう。

ソーシャルレンディングはどう選べばよい?

では、ソーシャルレンディングを選ぶ時は、何を参考にすればよいのでしょうか。

最も大事なのは、もちろん利回りです。

しかし、注意したいのは、利回りが高い商品は、それだけリスクが高い商品となっている、ということです。

また、ソーシャルレンディングの多くは、「予定利回り」という書き方をしています。

これは、「きちんと返済が行われた場合」に受け取れる、利回りであり、実際には予定利回りを下回っているケースもあります。また、担保の有無や、どれくらい担保が設定されているかというのは、リスクヘッジの観点からも重要だといえるでしょう。

ついで重要なのが償還期間です。繰り返しますが、株や投資信託とは異なり、ソーシャルレンディングの場合、資金の流動性は確保されていません。資金の流動性の低さは、それだけリスクにつながります。同じ利回り、リスクであれば、償還期間が短いほど有利になります。

最後に、投資先ではなく、ソーシャルレンディング事業者に対しても注意が必要です。銀行などと異なり、ソーシャルレンディング事業者が倒産した場合、顧客資産は保護されません。

きちんとした事業を行っているかどうかも1つの目安にしてはいかがでしょうか?

2019年おすすめのソーシャルレンディングは?

では、これらを加味して、2019年におすすめのソーシャルレンディングを紹介したいと思います。

今回紹介するのはこちらの4本です。

  • 太陽光発電ファンド(クラウドバンク)
  • 東欧金融事業者支援ファンド(クラウドクレジット)
  • 不動産担保付きローンファンド(maneo)
  • SBISL不動産担保ローン事業者ファンド(SBIソーシャルレンディング)

太陽光発電ファンドの特徴・メリットは?

まず紹介するのは、クラウドバンクの太陽光発電ファンドです。同ファンドは500本以上組成されており、クラウドバンクでも人気のファンドとなっています。

太陽光発電SL

同ファンドの基本情報は以下の通りです。

  • ファンド名 太陽光発電ファンド
  • 運用会社 クラウドバンク
  • 期待利回り 6.90%
  • 償還期間 11か月
  • 担保・保証 担保あり

太陽光発電ファンドは、その名の通り、太陽光事業者に出資するファンドになります。

太陽光事業は、2012年7月から開始した「再生エネルギー固定価格買取制度」を背景に、安定的な売電収益が見込めるとして、一部の投資家から高い注目を浴びる一方、初期投資やその性質から、個人投資家の参入は難しいとされていました。

しかし、それを小口化することで、1万円から出資できるようにしたのがこのファンドになります。

メリットは6.9%という利回りです。これだけの利回りを安定して得ることができるのであれば、投資対象としては魅力的でしょう。また、担保があることで、最低限のリスクヘッジは可能です。

一方、太陽光発電は、その固定価格買取制度に疑問符がついていたり、見直しされるという噂もあるなど、今後継続的に安定した収益が出せるかどうかはわかりません。もし投資するなら、今のうちが良いかもしれませんね。

東欧金融事業者支援ファンドの特徴、メリットは?

海外に強いクラウドクレジットからは、東欧金融事業者支援ファンドを紹介します。

東欧金融事業者支援ファンド

東欧金融事業者支援ファンドの基本情報は以下の通りです。

  • ファンド名 東欧金融事業者支援ファンド
  • 運用会社 クラウドクレジット
  • 期待利回り 9.20%
  • 償還期間 19か月
  • 担保・保証 –

東欧金融事業者支援ファンドは、ポーランド・ジョージア・ラトビア・チェコ共和国といった東欧地域を中心に貸付を行っている金融事業者に貸付を行うファンドになります。

先進国と異なり、新興国にはいまだ資金ニーズが高くあります。そういった人たちに資金提供することで、彼らの成長を支援し、かつ、利回りを得ることができるソーシャルレンディングになります。

やはり一番のメリットは、9.2%という高い利回りでしょう。ソーシャルレンディングの中では、比較的高い利回りとなっています。

一方、高い利回りの裏側には、リスクがあることを忘れてはいけません。1つのリスクとしては、こちらはユーロ建てになります。つまり、為替リスクがあるのです。円高に振れれば、それだけ利回りは低くなります。

さらに、償還期間が19か月と長いのも気になるところではあります。こちらのファンドは、020年の8月までお金の分配はされません。その間に為替がどう動くか、や、そもそも東欧経済がどうなるか、というリスクがあることは理解しておいた方がよいでしょう。それを差し引いても、高い利回りはメリットです。

不動産担保付きローンファンドの特徴、メリットは?

不動産担保付きローンファンドの基本情報は以下の通りです。

不動産担保付きローンファンド

  • ファンド名 不動産担保付き
  • ローンファンド
  • 運用会社 maneo
  • 期待利回り 6%
  • 償還期間 18か月
  • 担保・保証 担保あり

ソーシャルレンディングの中でも最もオーソドックスといえる、不動産担保付きローンファンドになります。

業界最大手である、maneoのファンドの中でも、すでに2000号を超えているファンドであり、人気であることが窺えます。

用途としては、1社の不動産購入資金と、もう1社の運転資金のためのファンドということになります。購入する不動産が担保になるわけではありません。

こちらは比較的ローリスク、かつ、実績ありのファンドなので、初心者の方でも始めやすいのではないでしょうか。利回り6%というのも、担保付きのファンドの中では高い利回りとなっています。

しかし、注意点としては、償還期間が18か月と、資金拘束される期間が長いことでしょう。余裕資金のある方は、このファンドからはじめてみてもいいかもしれませんね。

SBISL不動産担保ローン事業者ファンドの特徴、メリットは?

SBISL不動産担保ローン事業者ファンドは、大手証券会社であるSBI証券の関係会社が提供するファンドになります。

SBISL不動産担保ローン

基本情報は以下の通りです。

  • ファンド名 SBISL不動産担保
  • ローン事業者ファンド
  • 運用会社 SBI
  • ソーシャルレンディング
  • 期待利回り 3.2~4.7%
  • 償還期間 14か月
  • 担保・保証 担保あり

こちらもmaneo同様、不動産が担保についたファンドになります。不動産を担保に貸付を行っている会社に対するローンになります。貸す会社も不動産を担保にした貸付をしているため、基本的に担保がしっかりとある、リスクの低い案件になっています。

利回りは、3.2~4.7%と、これまで見たファンドに比べると低く、見劣りするかもしれませんが、その分、償還期間が14か月と短く、よりリスクをとらない形になっています。

こちらもSBIソーシャルレンディングで最も人気のあるファンドになりますので、初心者でも投資をはじめやすいかもしれません。

参考:SBIソーシャルレンディングの評判とファンドの特徴について

まとめ

5%の利回りを、リスクを少なくして出す方法として、ソーシャルレンディングというものもあります。ソーシャルレンディングは、株と債券の間の商品として、ここ数年、着目されてきました。

株に比べて値動きが小さく、かつリターンも安定的に数%取れるという点から、5%投資にぴったりな商品だと思います。しかし、資金拘束されるということや、必ずしもリスクが0になるわけではないということは、しっかりと理解しておいた方が良いでしょう。

今回、低リスクのものから、利回りの高いものまで、4つのおすすめを紹介しました。ソーシャルレンディングの商品も多様性に富んでいます。事業の中身やリスクをよく理解したうえで、投資することをお勧めします。

※ソーシャルレンディング銘柄関連記事はこちらも
ソーシャルレンディングおすすめ銘柄を会社別に徹底比較【2018年10月版】

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