ベライゾン(VZ)の株価と特徴を解説【AT&Tと比較検証】

VZの株価

AT&Tかベライゾン、どちらを選ぶべきか?ベライゾン(VZ)の特徴を解説!

こんにちは。投資家のkzです。

これまで、ずっと、もし、相場が下落したら、どういった投資戦略をとるべきか、ということで、下落相場で適切にインカムゲインを狙えること、さらに、キャピタルゲインとは異なり、インカムゲインは下落しづらい(減配しづらい)ということで、高配当戦略を、具体的な銘柄とともに紹介してきました。

その中で、通信株は、アメリカの人口が増えており、携帯電話の加入者数が増えていることや、大手の寡占が進んでいることを紹介しました。

中でも、アメリカで1位、2位を争うAT&Tは、配当が利回り6%を超えており、配当銘柄としては非常に魅力的な水準です。

そのAT&Tとシェア争いをしているのが、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)です。では、ベライゾンは、どのような戦略をとっており、また、どのようなパフォーマンスを見せているのか、解説していきましょう。

VZの基本情報は?

まずは、VZの基本情報を見ていきましょう。

  • Ticker VZ
  • 株価 59.09ドル
  • 時価総額 2442億ドル
  • 利回り 4.08%

ベライゾンのビジネスモデルは?AT&Tとはどう違う?

まず、ベライゾンのビジネスモデルから見てみましょう。

ベライゾンは、ニューヨークに本社を構える通信会社になります。

売上の100%がアメリカの売上の会社であり、業界の特性から、価格競争にさらされている会社になります。安定したキャッシュフローを稼ぐ一方、設備投資は欠かせない上に、今後大きな成長が見込めるわけではない産業です。おかれている状況はAT&Tと変わりません。

そのため、各社ともに事業拡大をしようとしているわけです。AT&Tは、ディレクTVやタイムワーナーを買収したように、ベライゾンも買収により事業領域を広げています。

ベライゾンは、AOL、Yahooをそれぞれ、38億ドル、45億ドルで買収しました。スマートフォンの普及により、通信とインターネットが融合を目指していると言えるでしょう。

現状では、プラスにもマイナスにも特に働いていないという印象です。AT&Tもそうですが、まだまだ事業構造を変えるまでには至っていません。せいぜい新規事業の枠にとどまっているのが現状です。

この状況を打破しない限り、次の成長曲線を描くことはできないでしょう。しかし、今の事業は安定しているので、それ以上に投資する必要があるのかどうかというと、意見が分かれるところであるでしょう。

ベライゾン(VZ)株のパフォーマンスは?

では、ベライゾン株は、どのようなパフォーマンスになっているのでしょうか。まずは、チャートを見てみましょう。

VZの株価

(出所:Yahoo! Finance )

ベライゾン株は、2010年に底値をつけたものの、そこからは右肩上がりで推移しています。

しかし、ここ5年はAT&T同様、横ばい傾向にありますね。しかし、また、ここ1年くらいは上昇カーブに入っています。パフォーマンスだけで見れば、AT&Tを上回るパフォーマンスを見せています。

一方、配当利回りは、4.08%と、AT&Tと比べるとそこまで高くはありません。とはいえ、配当狙いとしてはまずまずの水準でしょう。ちなみに、連続増配年数も12年と、こちらでもAT&Tに軍配が上がります。

では、我々は、AT&TとVZ、どちらに投資すべきなのでしょうか。もちろん分散という観点で、2つ持つのはありだと思います。しかし、どちらか一方を選ぶとしたら、私は、今は、AT&Tを推します。

なぜならば、単純に、今はAT&Tの方が割安だと感じるからです。基本的に、通信業界というのは、現時点では、新規参入のリスクは小さいものの、価格競争の激しさは残っています。また、日本でKDDIとドコモの差をそこまで感じないように、やはり、通信業という事業で差別化を図るのは難しいといえるでしょう。

そうしてみると、単純に、昨年パフォーマンスが良かったVZより、昨年もいまいちだった、AT&Tの方が、今後伸びしろがあると考えます。また、配当の観点で見ても、事業リスクが同じくらいだとすると、当然利回りが高い方を選ぶべきでしょう。

もちろん、事業は厳密には異なりますし、投資方針も異なります。しかし、それ以上に、メイン事業である通信では差別化がしづらい、というのが私の見立てです。それであれば、今後の実りを得るのであれば、今割安な株を選ぶべきなのではないでしょうか。

まとめ

ベライゾンは、AT&T同様、アメリカで通信事業を営む会社になります。ただ、投資の方向性は少し異なり、AT&Tがメディア系の買収を狙う一方で、ベライゾンはAOLやYahoo!を買収するなど、インターネットプラットフォーム事業に周辺事業を拡大させようとしています。

株価はAT&Tと同様、ここ5年は横ばいになっています。

しかし、昨年は少し良いパフォーマンスを見せました。しかし、投資対象として考えると、今は少し割高な水準といえるかもしれません。

なぜなら、通信株は、キャピタルゲインを狙うというよりは、安定してインカムゲインを狙う株だからです。そういった観点から、どちらかを選べと言われたら、私は今の時点ではAT&Tを選ぶでしょう。

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