原油株銘柄を紹介(魅力的な配当だが、原油価格に左右される銘柄)

原油価格銘柄

4月になり、元号が発表されたことで、日本株はご祝儀相場のように株価があがりましたね。

しかし、ドイツの製造業指標が悪化したこともあり、世界経済は予断を許さない状況にあると言えるでしょう。

今は引き続き堅調に相場は推移していますが、いつ、どうなるかというのは、なかなか判断が難しいところです。我々としては、どちらに転んでもいいように、準備をしておかなければいけません。

相場というのは、上がるときはじっくり上がっていきますが、下がっていく時は一瞬で下がっていくものです。その観点で考えると、こういった不安定な相場の時は「できるだけ下げない」戦い方をすることが重要になってくると言えるでしょう。

下げない戦い方の1例としてあげられるのが、高配当投資、連続増配株投資です。

なぜなら、高配当投資は、インカムゲインという形で、利益確定ができる、かつ、配当はなかなか下がらないからです。(もちろん直近のクラフトハインツのように、下げることもあります。)そのため、下落相場、不安定な相場には向いている投資法といえるでしょう。

そういった中、前回は、たばこ銘柄について、産業構造や銘柄ごとの特徴を紹介しました。規制産業であるたばこは、参入障壁も高く、ある程度安定してキャッシュを稼いでくれることが想定され、下落局面にぴったりな銘柄だと言えるかもしれません。

今回は、同じく高配当で知られている、「原油株」について解説をします。原油株の魅力や、銘柄ごとの特徴を解説します。

原油株の価格は原油価格に左右される

原油株の一番の特徴は、原油価格に左右されるということです。というわけで、原油はどのように価格変動するのかについて、まず整理したいと思います。

原油価格の動きを解説する前に、まずは、そもそも原油が、どういう価格決定ロジックを持っているか解説します。

以前も少し触れましたが、原油の生産国の世界1位は、どこの国か、みなさんご存知でしょうか。中東のどこかの国だと思っていませんか。正解は、以下の通りです。

原油国算出一覧
(出所:キッズ外務省

そうなんです、1位はアメリカになります。アメリカでは、シェール革命によって、原油の生産量が飛躍的に伸びたのです。

もちろん、消費量1位もアメリカであり、2位はEU、3位は中国になっています。

つまり、原油価格は、アメリカの意向が、最も重視されているのです。

では、今後、原油価格は、どのように推移するのでしょうか。予想してみましょう。

原油価格の推移

(出所:世界経済のネタ帳 )

一般的に、原油価格といえば、WTI原油価格のことを指します。これを見ると、2018年は上げ相場だったものの、後半に大きくさがり、そして2019年にかけて回復基調にあるように見えます。

では、原油価格は、このまま回復基調にあるのでしょうか。答えは、Noかもしれません。

大きな理由としては、需給面で原油の需要が下がることが予想されるということです。先ほども述べたように、各国の製造業指数は下落傾向にあり、実態ベースでは、景気は減速傾向にあると言えるでしょう。

そうなってくると、原油のニーズが下がり、価格には下落圧力がかかります。同じコモディティでも、景気が悪くなると買われる金とは異なり、原油価格は比較的景気の影響を受けることに留意しましょう。

一方で、原油価格を下支えする要因もあります。それが、OPEC各国の減産と、アメリカの需要です。2019年1月、OPECの大部分の国は減産を決定し、価格を維持する方向で動いています。

さらに、アメリカでは、引き続き原油の需要が高いということも、価格を下支えしています。これらの観点で見ると、原油価格自体は、2019年は、不安定ながらも、現在の価格を行ったり来たりする可能性もあります。

ただ、原油価格は予想が難しいものの1つであり、きっかけ1つで大きく下がったり上がったりする可能性があることは、常に頭においておきましょう。

原油関連の代表銘柄4社を紹介

では、原油関連株といえば、どのようなものがあるのでしょうか。代表的な4社について、その特徴を紹介したいと思います・

石油企業は国営企業とメジャーとに分かれる

石油企業で大手といえば、いわゆる石油メジャーを思い浮かべる人も多いかもしれません。かつて、世界の石油は、石油メジャーと呼ばれる7社が支配する世界でした。

しかし、時代は変わっていきます。メジャーは合併を繰り返し、今なお存在感がある企業ですが、それ以上に、影響力を強めているのが、国営企業になります。今や国営企業の方が生産量は多くなっています。

現在、生産量No1は、サウジアラビアのサウジアラムコですし、ロシアのガスプロムや、中国のペトロチャイナなども、国の後押しを背景に、生産力を高め、市場における影響力を高めています。これらの企業と石油メジャーが、今や世界の石油のメインプレイヤーと言えるでしょう。

しかし、投資する側とすれば、国営企業には投資できないことがほとんど、かつ、カントリーリスクを考えると、石油メジャーをベースに考えることになります。

今回は、その石油メジャーの名残である、ロイヤル・ダッチ・シェルとシェブロン、エクソンモービルに加え、日本のJXTGホールディングスの4社を比較したいと思います。

エクソンモービルの特徴、現状は?

エクソンモービルの基本情報は以下の通りです。

  • Ticker XOM
  • 株価 81.23ドル
  • 時価総額 3455億ド
  • 利回り 4.02%

エクソンモービルは、民間企業の中では最も生産量の多い石油会社になります。

先ほどもいったように、今や、石油の生産量は、国営企業のほうが多い状況です。しかし、その中でも、石油の生産量が多い企業になります。もともと、石油メジャーであるエッソ石油とモービルがくっついてできた企業になります。

エクソンモービルの特徴は、川下(石油の精製・販売)に力を入れているということです。もちろん売上・利益は川上(原油の採掘)の方が大きいのですが、川下に力を入れることで、事業のリスクヘッジを行っているのです。

しかしながら、株価はここ5年くらい低迷しています。最近持ち直しているものの、2014年の高値を上回れていません。とはいえ、配当利回りは4%を超えており、長期でインカムゲインを期待するのであれば、持っておいて良い株、と言えるでしょう。

ロイヤル・ダッチ・シェルの特徴および現状は?

ヨーロッパ最大の石油会社であるロイヤル・ダッチ・シェルです。

オランダの会社であるロイヤル・ダッチとイギリスのシェルが合併した会社になります。生産量はエクソンモービルに次ぎ世界2位になります。

  • Ticker RDS-B
  • 株価 64.59ドル
  • 時価総額 2593億ドル
  • 利回り 5.82%

ロイヤル・ダッチ・シェルの特徴は、A株(ロイヤル・ダッチの流れをくむ株)とB株(シェルの流れをくむ株)があります。B株はADRであり、外国課税がかかりません。そのため、投資しやすく、日本人にも人気のある銘柄になります。

ロイヤル・ダッチ・シェルの配当利回りは、5.82%と、6%に近い水準になっています。一時は6%を超えていた時期もありました。安定して配当金は出しており、最近では常に5%以上の利回りになっています。

原油価格が低迷して以降、業績も決していいとは言えませんが、それでも利益・配当を出し続けているのは、株主としても信頼できるのではないでしょうか。ただし、原則配当はポンド建てであり、為替の影響を受けることには留意しましょう。

シェブロンの特徴、現状は?

シェブロンの基本情報は以下の通りです。

  • Ticker CVX
  • 株価 124.68ドル
  • 時価総額 2371億ドル
  • 利回り 3.81%

シェブロンは、スタンダードオイルカリフォルニアと、ガルフ石油、テキサコという原油メジャーが合併した会社になります。エクソンモービルと異なる点は、エクソンモービルが比較的川下に力を入れているのに対し、シェブロンは、川上の割合が高いということです。

そのため、2015年の原油安の際は大きく株価を落としたものの、現在は2014年の水準くらいまで戻りつつあります。利回りは3.81%と物足りない部分はあるものの、うまくポートフォリオに組み込みたい銘柄ですね。

JXTGホールディングスの特徴、現状は?

JXTGホールディングスの基本情報は以下の通りです。

  • Ticker 5020
  • 株価 532.5円
  • 時価総額 1.8兆円
  • 利回り 3.94%

JXTGホールディングスは、日本最大のエネルギー企業になります。もとは新日本石油と新日鉱が合併してできたJXに、東燃ゼネラル石油が合併してできた会社になります。日本では最大の売上を誇るものの、やはりこの分野は、海外勢の前では見劣りしてしまう規模になります。

JXTGホールディングスは川下事業のシェアが高いことから、チャートはあまり原油価格には左右されません。2018年は一時株価を上げたものの、現在は落ち着いている状況です。

配当利回りは3.94%とそこそこの水準になっています。あまり石油株について語るときも、話題にあがることが少ない銘柄ではありますが、高配当投資として、一部保有してもいいかもしれません。

ただ、開発面で見劣りすることから、原油価格上昇の恩恵も限定的だと言えるでしょう。

まとめ

原油株も、たばこ株同様、高配当が魅力的な業種です。しかし、たばこ株と大きく異なるのは、原油価格の影響を大きく受ける、という点でしょう。昨年末に下落した原油価格は、現在戻しつつありますし、原油価格は、しばらくは今の価格前後で推移しそうです。

しかしながら、価格のボラティリティが高いのも原油の特徴であり、特に不景気による実需の減少の可能性は、常に留意しておいた方がよいでしょう。

今回、代表的な4銘柄を紹介しました。利回り面ではやはりADRでもあるRDS-Bが一つ抜きんでている形になります。川上に強いシェブロン、川下に強いエクソン、日本企業のJXTGホールディングス、いずれもリスクもあるものの、高い利回りが魅力的な銘柄です。

原油株をポートフォリオに組み込むのであれば、まずはこの辺の銘柄から検討してはいかがでしょうか。

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