ペプシコ(PEP)の株価分析【コカ・コーラと比較しどちらが良いか?】

ペプシコの株価チャート

実は飲料メーカーではない?ペプシコ(PEP)の特徴とビジネスモデルを紹介

前回は、長期投資の銘柄として、コカ・コーラ(KO)社を紹介しました。コカ・コーラ社は、ウォーレン・バフェット氏が投資し、大きな利益を上げた銘柄として知られています。

利回りもある程度安定している上に、コカ・コーラという強大なブランドを持つことが、この会社の強みになるでしょう。下落局面ではぜひ持っておきたい銘柄になります。

前回の記事⇒コカ・コーラ(KO)株は買うべきなのか?メリット「ワイドモート」

こういった飲料・食品メーカーは、たとえ明日大不況が来ても、飲み物、食べ物がないと生きていけないことから、売上、利益は安定しやすい傾向になります。

そのため、こういった生活必需品関連銘柄は、不況時に買われやすい、不況時に強い銘柄になります。

そういった中で、今回は、コカ・コーラと比較するために、ペプシコ(PEP)を紹介したいと思います。ペプシコのビジネスモデルや強みについて解説していきましょう。

ペプシコの基本情報は?

まずは、ペプシコの基本情報を見ていきましょう。

  • Ticker PEP
  • 株価 121.56ドル
  • 時価総額 1707億ドル
  • 利回り 3.05%

ペプシコのビジネスモデルは?

まず、ペプシコは、ペプシコーラを販売しており、その名前を会社名にしていますが、純粋な飲料会社ではありません。ここが、コカ・コーラとの1番の違いになるでしょう。決算書から比較してみましょう。

ペプシコの決算書分析

ペプシコの事業セグメントは、大きく6つに分かれています。

上3つが北米で、中南米、ヨーロッパとサブサハラ、アジアと北アフリカという3つの地域に分かれています。全世界で事業を行っている会社になりますが、売上の60%は北米部門が稼いでいます。

北米は3つの事業セグメントに分かれています。一番上のFrito-Lay North Americaは、フリトレー、つまりスナック部門になります。Quaker Foods North Americaは、シリアルの部門です。

そして、North America Beveragesが、ペプシコーラなどの部門になるのです。飲料部門は、全体の半分ほどしかありません。つまり、ペプシコは、飲料と食品の会社になります。

もともと、ペプシコは、ペプシコーラ社とフリトレー社が合併して、1965年にできた会社なのです。食品部門の売上が多くなっているのも納得ですね。とはいえ、ゲータレードやリプトン、トロピカーナなど、売上高1000億円を超えるブランドを多くもっています。

また、ペプシコ社は、M&Aを使って会社を上手に成長させており、日本だとカルビーの大株主になっているのも特徴といえるでしょう。直近でも、ソーダストリーム社を32億ドルで買収しています。

コカ・コーラとペプシコの比較は?

コカ・コーラとペプシコ社の違いは、そのブランドに対する考え方です。

ペプシコ社は、リスクを分散させるため、多くの優良ブランドを持っています。コカ・コーラも同様に複数ブランドを保有していますが、すべて飲料です。

さらに、コカ・コーラの売上が圧倒的に大きいです。ペプシコにおけるペプシコーラの割合は大きくなく、仮にコーラが明日なくなっても問題はありません。

しかし、コカ・コーラは、そのコーラで圧倒的な収益を出しているのです。ペプシコーラはコカ・コーラの代わりにはなりませんでした。そのため、ペプシコは分散せざるを得なかった、とも言えるわけです。

No1ブランドか、ブランドポートフォリオか、どちらが投資対象として優れているかはわかりませんが、違いを頭に入れておくことで、今後、投資の方向性が決まってくるのではないでしょうか。

ペプシコ(PEP)株のパフォーマンスは?

では、ペプシコ株は、どのようなパフォーマンスになっているのでしょうか。まずは、チャートを見てみましょう。

ペプシコの株価チャート
(出所:Yahoo! Finance )

ペプシコも、ここ10年、キレイな右方上がりになっています。とはいえ、2018年は苦難の年でしたね。

ようやくまた、右肩上がりになっていますが、2018年は冒頭に大きく下げて、株価を戻すのに1年かかっています。ここ最近は、コカ・コーラの方が安定していると言えるかもしれません。

配当利回りは3.05%と、3%を超えています。配当狙いとしては、とりわけ高い利回りではありません。しかし、そこそこ安定している利回りにはなるのではないでしょうか。2018年の、株価が悪い時には、4%近い利回りになっていました。この時が買い場だったかもしれませんね。

連続増配は46年と、コカ・コーラに負けじと連続増配しています。ビジネスモデルから言っても、減配のリスクは低いと言えるでしょう。

まとめ

ペプシコは、コカ・コーラとよく比較される、ペプシコーラを持つ飲料メーカーです。しかし、売上の半分は食品であり、ペプシコーラのシェアは多くありません。コカ・コーラ一本足ともいえるコカ・コーラ社とは、ビジネスモデルがそもそも異なるのです。

ペプシコーラもコカ・コーラ同様、リーマンショック以降は右肩上がりで成長しています。配当も3.05%と小さくありません。ブランドの分散か、強いブランドへの集中投資か、どちらがいいかは好みによるでしょう。

しかし、コカ・コーラ同様、ペプシコも魅力的な銘柄に違いはないのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。