ロイヤルダッチシェル(RDSB)が減配!高配当株の減配は株価にどう影響を与える?

RDB株価

4月の後半に目白押しだった、各社のQ1の決算も、一通り主要なところは終わりました。

コロナの影響が出ている会社や、これからコロナの影響を受けそうな決算、逆に、コロナを追い風にして成長している企業もあります。

そんな中、市場を大きく騒がせたのが、ロイヤルダッチシェル(RDSB)の減配です。

戦後初めての減配に踏み切ったRDSB。なぜ今回減配せざるを得なかったか、そして、今後の見通し、投資家としてどのようにアクションすべきかについて解説します。

戦後初!ロイヤルダッチシェルが減配を発表

4月30日、ある1つの企業の発表が投資家を大きくにぎわせました。それが、ロイヤルダッチシェル(RDSB)が減配を発表したことです。

これまで、1株当たり配当を0.47ドルから0.16ドルへと、なんと66%もの減配を発表したのです。

ただの減配であれば、そこまで大きなニュースにはならなかったかもしれません。

しかし、このニュースは、大きく投資家の間で話題になりました。その理由は、今回の減配が、RDSBにとって、戦後初めての減配だったからです。

これまでは「増配方針」に従って増配を行ってきた

RDSBは、個人投資家、特に高配当投資家にとって、非常に人気のある銘柄でした。

それは、主に以下の3つによるものです。

配当利回りが高い

ここ数年、ずっと配当利回りが5%を超える状態で推移しており、安定した配当利回りが期待できました。

ADR銘柄である

DSBは本拠地をオランダに構えている、ADR(米国預託証券)になります。そのため、米国での配当10%がかからず、税制面で他の銘柄よりも有利な点があります。

これまで増配してきた銘柄である

これまで70年以上減配なし、連続で増配してきた銘柄になります。また、配当政策で、USドルベースでの配当額を増やすことを目標とすることを公言しており、比較的減配リスクは小さい企業でした。

こういった背景から人気があったRDSBですが、減配を実施したことにより、「減配しないだろう」という期待は崩れ去ったわけです。今後の配当についても、疑問を持つ人も出てくるのではないでしょうか。

背景にあるのは厳しい決算、そして見通しは?

では、この減配を発表するにあたった、RDSBの決算を見てみましょう。

RDSB決算

(出所:RDS IR

株主が最も重視すべき、株主に属する純利益ですが、2020年Q1、RDSBは赤字へと転落しました。

前期が60億ドルの黒字から、24万ドルへの赤字へと転落しました。ただし、これは、RDSBに限った話ではありません。

イギリスの石油会社BPも43億ドルの赤字、アメリカのエクソンモービルも6億ドルの赤字と、各社ともに赤字決算となっています。コロナショックに加え、原油価格の低迷が背景にあることは間違いありません。

そして、もう1つ重要な指標である、フリーキャッシュフローを見てみましょう。

フリーキャッシュフローについては、120億ドルのプラスと、前年比で見ても大きくプラスになっています。これは、RDSBの経営陣が、この事態に備えて、あらゆる手を打ってきたことが理由です。

主には、2019年比で年間30億ドルから40億ドルの経費削減、2020年の設備投資額を計画していた250億ドルから200億ドルへ削減、運転資本の削減、100億ドル以上における資産売却などです。

こういった支出の削減や、運転資本の削減、資産売却による経営の効率化を目指した結果、フリーキャッシュフローの観点ではプラスになったのです。

フリーキャッシュフローがプラスになったにもかかわらず、なぜ配当を減らしたのか、その最も大きな理由は、「原油価格が読めない」ことにあるでしょう。

実際、同社の会長も、長期にわたり、経済の見通しが不確実で、石油価格が不安定で弱い状況にある以上、現時点では株主還元の水準をキープできないと述べています。

では今後、RDSBの配当は戻ってくるのでしょうか。

実際、原油価格の改善が見られない以上、これ以上の株主還元は望めないと言えるでしょう。

当たり前ですが、原油関連企業は原油価格に大きな影響を受けるからです。

一方、原油価格については、しばらくは厳しい見通しになることが予想されるでしょう。

現在の配当利回りは約4.15%(5月8日現在)。現時点でも高配当であることには代わりありませんが、今後の見通しについては、すぐに配当が回復する、という甘い見通しは持たない方がよさそうです。

株価は減配発表後下落、現在も30ドル前後と、ある意味で「お買い得」な水準となっています。ただ、上記を鑑みると、焦って投資するタイミングではないでしょう。

RDB株価
(出所:Bloomberg )

まとめ

RDSBの減配は、高配当投資家に大きな衝撃を与えました。赤字に転落したとはいえ、これまで70年以上もの間減配していない銘柄だったからです。背景には赤字決算があります。

今後、RDSBは、利益を出し、株主還元していく姿勢は変わらないでしょう。

しかし、同社の会長が述べているように、市況が不安定、弱い限り、追加で還元していくことは難しいと考えられます。

現在、配当利回りは4%ちょいと、まだ高配当の水準ではありますが、現時点では焦って投資する必要はないのではないでしょうか。

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