★長期投資には米国株がおすすめである理由を書かせていただきます!
こんにちは投資家kzです。
サラリーマン投資家においては、長期投資、分散投資が重要だ、というのは、ここ最近ずっと言っていることです。
参考:サラリーマンは積立長期投資すべき!その理由とメリットについて
この事実は基本的に変わらないでしょう。
しかし、長期投資に最適な資産というのは、いったいどういう種類の資産なのでしょうか。
私は、ポートフォリオの1つとして、先進国株を持つことを強く勧めます。
特に、米国株というのは、分散投資において欠かせないものだと言えるのではないでしょうか。
今回は、なぜ先進国株、米国株がおすすめなのか、ということを説明しましょう。
Contents
サラリーマン投資家は「下落に耐えうる」資産を形成すべき
まず、基本的に、資本市場というのは、マクロでみると、リスクとリターンのバランスはとれています。
世の中には、機関投資家と呼ばれる、投資家専業の人達がいます。
彼らは金融工学を駆使し、また、アルゴリズムを駆使しながら投資します。
つまり、リスクとリターンのバランスが悪ければ、彼らは一斉に資産を引き上げるため、価格は下がり、リスクが下がります。逆もまた、リスクに対してリターンがよければ、そこに資金を集中投下するため、価格があがり、リスクとリターンのバランスは結果としてとれる形になります。
結果、ほとんどの金融商品は、リスクとリターンのバランスがとれます。そのため、我々としては、ローリスクローリターンの商品か、ハイリスクハイリターンの商品、または、ミドルリスク・ミドルリターンの商品を選ぶことになります。(もちろんノーリスクノーリターンの、投資をしないという選択肢もあり得るわけです。)
私は、サラリーマン投資は、ローリスク~ミドルリスクの商品をバランスよく買うことがポイントだと考えています。なぜならば、ハイリスクハイリターンの投資を行った時に、資金が消えるのを防ぐべきだと考えるからです。
たとえば、1000万の資金があったとしましょう。1000万円を、ローリスク(50%の確率で資産が90%、50%の確率で資産が110%)、もしくはハイリスク(50%の確率で資産が20%、50%の確率で資産が200%)になる資産があったとします。この場合、期待値は、ローリスクの場合が、1000×50%×90%+1000×50%×110%=1000万円なのに対し、ハイリスクの場合は、1000×50%×20%+1000×50%×200%=1100万円と、ハイリスクの方が期待値が高くなります。
しかし、このパフォーマンスがよい、悪いがランダムに起こるとすると、どうなるでしょうか。下記の表をご覧ください。
この表は、上記の前提のもとで、ランダムに10年間投資したものになります。
いい年と悪い年がそれぞれ5回ずつあるのですが、ローリスクは10年間投資して、1000万円が951万円になっただけですが、ハイリスクは1000万円が10万円になってしまっています。ハイリスクの方が、期待値が高いのにもかかわらず、です。
なぜこうなるかというのは、すごいシンプルです。例えば、資産が半分に(50%に)なったとします。そうすると、元の資産に戻すには、倍(200%に)しなければいけません。
これが、長期投資における非常に重要なポイントです。複利効果が大きく効果を発揮する一方、下落すると、取り戻すのが大変なのです。
そう考えたときに、やはり我々が重要視すべきは、「下落に強い資産」なのではないでしょうか。
もちろん、基本的に金融商品は期待値がプラスになるように設計されています。(なぜなら、現代社会においては経済が成長するからです。)それでもなお、下落に強い資産の方が、優位性があると言えるでしょう。
下落に強い資産とは、どのような資産か
では、下落に強い資産とは、どのような資産のことを指すのでしょうか。
1つ考えられるのは、取扱量が多い資産です。基本的に、少額しか動いていない資産というのは、値動きがあらくなってしまいます。参加者が多ければ多いほど、「買い」判断をする人と、「売り」判断をする人がいるため、価格は安定します。
もちろん、リーマンショックのように、全員が「売り」の判断をするケースというのも存在します。
しかし、その際は、すべての資産が売られているでしょう。たとえば株が売られて、仮想通貨があがるというケースは考えづらいと思います。そういう観点で、取扱量が多い資産というのは、下落に強いと言えるでしょう。
もう1つは、先進国の資産です。先進国の資産というのは、新興国に比べると安定しています。これには二つ理由があり、1つは、通貨の強さです。
基本的に、現在の世界は、ドルが最も強い、基軸通貨になっています。次にユーロ、そして円と人民元が来るのではないでしょうか。通貨が強いというのは、それだけ安定している証拠になります。
もう1つは、市場参加者の多さです。新興国は、機関投資家が多く、一般投資家が少ないものです。逆に、先進国は、一般投資家が多くなります。参加者が多ければ多いほど、「資金を引き揚げる必要がない」人達も多くなるため、資産は安定します。
さらに、先進国と新興国では、株式市場のコンプライアンスも異なります。新興国の企業の場合、汚職などのリスクが増えます。なぜなら、株式市場が成熟していないため、十分なガバナンスが働いていないからです。
もちろん、アメリカでもエンロン事件があったり、日本でも東芝の事件があったりなど、ガバナンスが効いていない例は先進国でも見受けられますが、新興国のリスクはその比ではありません。
また、クーデターなどの地政学的リスクの観点からも、新興国は安定しないでしょう。
先進国全体で株式の約90%を占める!中でも米国は半分
では、取扱量が多い資産というのは、どこの国の資産なのでしょうか。各国の株式市場の時価総額を比較してみましょう。
MyINDEXによると、2018年3月時点で、全世界の時価総額は、45.5兆ドルだそうです。
その中で、先進国は、40.7兆ドルを占めます。全体の9割以上を先進国が占めるわけですね。
各国の割合は、以下の通りになります。アメリカがダントツなのがおわかりになるのではないでしょうか。
アメリカは45.5兆ドルのうち、51.4%の約23兆ドルを占めているのです。2位が日本で、8.7%、アメリカの15%程度の大きさしかないのです。ちなみに、仮想通貨は、ビットコインが1500億ドルくらいの時価総額になります。
アメリカ株の1%にも及びません。ちなみに、不動産投資市場で見ると、アメリカが6兆ドル、日本は2.5兆ドルくらいの規模だそうです。株式市場のマーケットの大きさがわかるのではないでしょうか。
アメリカ株は成長性も十分!
もう1つ、株式投資の重要な指標である、成長性の部分を見てみましょう。
以下のグラフは、過去5年の、各国の主要インデックスの指標になります。
(出典:Bloomberg)
この中で、紫のSPXが、米国の主要指標であるS&P500という指標になります。
ちなみにオレンジが日経平均、TPXがTOPIXの数字になります。HISは香港ハンセン指数といって、香港の取引所の指標になります。DAXはドイツ、UKXはイギリスの指標です。主な先進国指標といえば、この5か国の指標になるでしょう。
過去5年で、パフォーマンスが高いのが、アメリカ、日本、ドイツの指標になります。日本はアベノミクス、ドイツはメルケル首相の力強いリーダーシップで株価を上げていました。もちろんアメリカも、トランプ相場と呼ばれる相場があり、大きく指標を挙げています。
こういった実績はもちろんのこと、アメリカ株は、投資する側からしてみると、魅力的な要素がいくつもあります。成長性については、以下の2つが主なポイントになるでしょう。
アメリカは、実は人口が増え続けている
アメリカは、先進国です。しかし、人口が増え続けている、先進国の中では珍しい国です。
下記のグラフは、1980年からの日本とアメリカの人口の差です。
(出典:世界経済のネタ帳)
グラフを見ると、日本はほぼ横ばい、アメリカは毎年着実に増えているのがわかります。ヨーロッパの先進国は、どちらかというと、日本と同じような人口のカーブを描いています。アメリカが特殊な人口の増え方をしている、と理解してください。
なぜ、アメリカの人口が増えているのかというと、一言でいうと、移民が増え、その子どもたちが増えているからです。移民が増えることの政治的な意味合いというのは賛否ありますが、基本的には経済には消費の面でも、生産の面でもプラスに働きます。
国家のGDPは株式市場に影響を与えます。人口が増えると、GDPは上がっていく傾向にあります。そういう意味では、アメリカの株式市場はまだ高いポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。
もう1つは、アメリカの株式市場の銘柄を眺めてみるとわかります。たとえば、今、世界の時価総額1位は、Appleです。ついでGoogleの親会社であるAlphabet、そしてAmazonが続きます。
また、アメリカに上場している会社としては、P&G、コカ・コーラ、ジョンソンアンドジョンソンなどもあります。
これらの企業を知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。アメリカは、世界で一番グローバルカンパニーを生み出している国です。
つまり、アメリカ株式市場は、グローバルでの収益によって支えられているのです。もっと言い方を変えると、アメリカの会社は、世界経済の成長の恩恵を受けており、それが配当やキャピタルゲインとなって投資家に還元されるわけです。グローバルな成長を取り込めるという観点でも、アメリカの株式はメリットが大きいのではないでしょうか。
将来的には、為替もドル高円安に向かう?
もう1つ、アメリカ株を考えるにあたって、注目すべきは、為替です。もちろん、アメリカの株を買うには、ドルが必要です。(円では買えません。)なので、為替の影響を考慮する必要があります。
為替は、1990年以降、1ドル80円~120円の間をいったり来たりしています。今後も、短期的~中期的には、このボックスの中を行ったり来たりするでしょう。円高になれば、もちろん相対的に見て資産は目減りしますし、円安になれば、資産は相対的に拡大します。
為替の予想は、もちろん私にはできませんし、きっと誰にもできないでしょう。しかし、あえて予想するとしたら、どうでしょうか。私は長期的には円安に向かうと考えています。
なぜなら、基本的に通貨の力というのは、国の力を反映させるからです。今、ドルが強いのは、アメリカが強いからです。今後も、人口が増えていくアメリカは、現在の資本主義体制が続く限り、最も経済的に強い国であり続けるでしょう。
一方、日本は、残念ながら、国の力という観点でいくと、一人当たりGDPも伸びておらず、また、人口も減少が予想されます。つまり、経済的な面でいうと、日本とアメリカの国としての格差は、さらに広がる可能性があるのです。
そうなった際に、円が弱くなり、円安の方向に向かうのではと予想しています。為替はもちろん他の影響も受けますが、長期的にどのように向かうかは、意識しておりた方がよいでしょう。もちろん円安であれば、ドル資産は相対的に大きくなるのです
長期投資に最適な先進国株、その中でも米国株が一番な理由とは?
長期投資を考える上では、「下落に強い」資産をメインに考えるとよいでしょう。
なぜなら、一度下落した資産を回復させるには、下落以上のパフォーマンスが必要だからです。長期的に長い間資産形成をしようとすると、ローリスク~ミドルリスクの資産を中心に考えるべきでしょう。
その「下落しにくい資産」として、先進国株式があげられます。なぜなら、そもそもの取引量が大きく、安定していること、そして、政治的なリスクやガバナンスのリスクが小さいからです。
先進国の中でも、アメリカ株は、郡を抜いて取引量が多いです。さらに、アメリカ株は、先進国の中でも、高いパフォーマンスを残しています。成長性の面でも、アメリカの人口が増えていること、また、グローバルの成長の恩恵を受けれることは、アメリカ株の強みです。
また、為替の面でも、アメリカの資産を持つことで、円安リスクに備えることが可能です。もし、長期投資、分散投資を考えるのであれば、米国株は避けて通ることはできないのではないでしょうか。
米国株を始めるためには?おすすめ証券会社
米国株を始めるには米国株を取り扱っている証券会社で口座を持つ必要があります。
米国株は主に以下の証券会社で取り扱っています。
- SBI証券
- マネックス証券
- 楽天証券
米国株をメインで取引するのであればマネックス証券がおすすめです。
「【外国株と日本株取引】おすすめのネット証券会社はどこか?徹底比較してみた」の記事でも書いていますがマネックス証券は米国株の取扱数が3000銘柄以上もあり、充実しています。
SBI証券、楽天証券は手数料の安さでは優位に立っていますが、米国株の銘柄数が1400前後とマネックス証券には劣ります。
取引する銘柄にもよりますが、米国株ならマネックス証券が強いですね。
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