ロボアドバイザーのメリット・デメリットは?本当に効率的な投資サービスなのか?

ロバアドバイザー

今、世界的にも大きな流れの1つとして注目を浴びているのが、フィンテックです。

そして、その、フィンテックの中でも、投資の部分で注目を浴びているのが、ロボアドバイザーではないでしょうか。

ロボアドバイザーは、その名称から、未来的な投資を想像してしまいがちですが、実際のところは、どのような投資をしているのでしょうか。ロボアドバイザーの実態について解説します。

注目を浴びるロボアドバイザーサービス

ロボアドバイザーサービスは、フィンテックの中でも注目を浴びる領域の1つです。

人工知能が最適なポートフォリオを計算し、いったん入金すれば任せておくだけでOK、といった触れ込みには、多くの人が注目したのではないでしょうか。

ロボアドバイザーサービスといっても多種多様です。日本でも、大手の金融機関が挙ってロボアドバイザーサービスに参入しています。日本では、以下のようなサービスが注目を浴びています。

ロバアドバイザー

ロボアドバイザーサービスの実態は?

では、ロボアドバイザーサービスとは、本当に先進的なサービスなのでしょうか。

まずは、彼らがどういったサービスを提供しているか、実態を見てみましょう。

ここでは、ウエルスナビを例にとって解説します。(他の会社もサービスに多少の差はあれ、基本コンセプトは同じです。)

彼らの基本サービスは以下の通りです。

  • リスク許容度の診断
  • リスク許容度に応じたポートフォリオの提案
  • 分配金再投資、自動リバランス
  • 自動税金最適化

リスク許容度は、投資に対する考え方をもとに、5つ程度に分類されます。

「相場が下落したらどうするか」「何目的の投資か」などの質問に答えることで、自動的にリスク許容度が出てきます。

私もやってみました。リスク許容度は最も高い「5」でした。

リスク許容度に合わせたポートフォリオは、上記のように自動的に生成されます。

リスク許容度高めだと、株式が約80%で、米国株、米国除く先進国株の割合が多くなっています。

基本的には銘柄はインデックスのETFの組み合わせになっています。

この理論の背景にあるのが、現代ポートフォリオと呼ばれる理論になります。平均分散法よ呼ばれる、最も効率のいい分散を行うことを目標としています。

分配金の再投資、自動リバランスについては、投資信託等でも行っているサービスになります。ETFだと分配金は自動再投資されません。そういった手間の部分を代行するサービスであると言えるでしょう。

最後の、「自動税金最適化」についても同様で、わざと含み損銘柄を売却することで、税金まで踏まえた資産の最適化を行ってくれるサービスです。いずれも画期的ではありませんが、手間を省くという点では効率的なサービスでしょう。

ロボアドバイザーサービスのメリット・デメリットは?

ロボアドバイザーサービスのメリットは、一言でいうと、「投資の知識がなくても分散投資できる」ということです。

「卵を1つのかごに盛るな」など、投資においては、分散が重要であることは知られています。

しかし、知識がないと、効率的に分散することは難しいです。その点を代行してくれるという点が、ロボアドバイザーの大きなメリットであると言えるでしょう。

もう1つのメリットは、やはり面倒くささの解消です。リバランスや再積み立ては、以外と手間がかかり、面倒なものです。これを自動的に行ってくれるというのは、大きなメリットであると言えるでしょう。

デメリットについては、やはり手数料の高さでしょうか。

手数料は多くのロボアドバイザーが1%程度となっています。

ETFを直接買い付けすれば0.1~0.3%前後で済むのです。これを高いと捉えるか、手間賃と捉えるかが、ロボアドバイザーを使うかどうかの大きな境界線ではないでしょうか。

ちなみに、ロボアドバイザーといっても、人工知能などが常に最適な銘柄を提案してくれるわけではありません。

あくまで、リスク許容度に応じたポートフォリオを提案してくれるだけで、必ず高いパフォーマンスを発揮できるというわけではないのです。この部分には注意しておきましょう。

ロボアドバイザーも、結局は「使い方」次第

ロボアドバイザーは、質問に答えることでリスク許容度を評価し、そのリスク許容度に応じたポートフォリオを自動で組んでくれるサービスになります。リバランスや自動税金計算なども行ってくれることから、ほったらかしで資産を形成することができます。

一方、1%という手数料は、通常のインデックス投資に比べると高い水準になります。この1%で、手間や考える必要がなくて済む、という方にはロボアドバイザーはいい投資でしょうし、1%を高いと感じるのであれば、自分でポートフォリオを組んだ方がよいかもしれません。ここは、個人の考え方、使い方次第と言えそうですね。

ロボアドバイザーは、まだ生まれたばかりのサービスです。相場に応じたポートフォリオの最適化等は現在限定されています。今後、AIがさらに進めば、ロボアドバイザーのパフォーマンスはさらに高くなるかもしれません。そういう意味で、今後に期待が持てるサービスであると言えるでしょう。

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