テスラの株価が暴落!買いのチャンスか?今後の見通しについて

テスラの株価

テスラ・モーターズの株価が暴落!長期投資に向いているのか?テスラの将来性について解説!

Kz(@kz_toushi )です。

最近は、ETFに加え、よりよいパフォーマンスを上げるために、個別株についても投資を検討しています。

その中で、いろいろな銘柄を調べているのですが、そこで一つ検討しているのが、「テスラ・モーターズ(TSLA)」です。

現状、株価は割安になっているように見えますが、投資対象として本当に的確なのでしょうか。将来性を合わせて解説していきたいと思います。

テスラは電気自動車のパイオニア

まず、テスラという会社について、概要を整理しましょう。

ご存知の通り、テスラは、電気自動車のパイオニアです。いわゆるベンチャー企業として生まれ、電気自動車という軸で上場しました。そして、今は自動運転などにも進出しています。

テスラのチャートを見てみましょう。2013年ごろまでは低調でしたが、2013年に急に株価が上昇します。2017年にも200ドルから400ドル近くまで大きく伸ばしていますね。

しかし、今は200ドル超と、2017年の水準に戻っています。ベンチャー企業らしい、ボラティリティの大きい銘柄となっています。

しかし、時価総額は約380億ドルと、日産自動車やホンダくらいの時価総額はあるわけです。時代は、いまだガソリン車全盛期ですが、テスラの時価総額は、日本2位、3位の自動車会社とそん色ないものであることを理解しておきましょう。

テスラの株価
(出所:Yahoo! Finance )

テスラは競争優位性がある?ない?

では、ここからテスラについて分析していきたいと思います。まずは、テスラを取り巻く環境を見てみましょう。

今、世界的にブームとなっているのが、CASEと呼ばれる、次世代自動車の開発レースです。

CASEとは、Connected、Autonomous、Shared、Electricの4つの頭文字をとった造語であり、インターネットでつながり、かつ、自動運転で、また、電気で動く、そして、個人所有ではなく、他人と共有したり、必要な時だけ使える、こういったものが新しい自動車になりうると言われているのです。

新しい自動車には、あらゆる業態が注目しており、自動車会社だけでなく、Googleなどの異業種も参入してきています。Googleが自動運転のタクシーの運行サービスをはじめた、というニュースを聞いたことがある人もいるかもしれません。

もちろん自動車会社であるトヨタやフォルクスワーゲンも次世代自動車の開発に心血を注いでいます。今後、最も競争が激しくなる分野の1つであると言えるでしょう。

そういった中で、テスラは優位性を発揮できるのでしょうか。複数の観点で見てみましょう。

1つの強みは、テスラは電気自動車に注力できる、ということです。トヨタもワーゲンも、まだ、電気自動車100%に注力できるわけではありません。その観点で、100%電気自動車に投資できるという環境は、強みであると言えるでしょう。

しかし一方で、規模の観点では、弱みがあるのも事実です。テスラの2018年の出荷台数は、24万台でした。ちなみに世界ランキングはこのようになっています。

自動車ランキング

テスラの規模は10位のダイムラーの1/10にも満たないのです。

自動車業界は、やはり規模がものをいう世界です。

さらに、ITとは異なり、規模を拡大するには、販売網の構築も必要です。

その点で、後ろを猛追する自動車業界との競争は、今後さらに熾烈なものになるでしょう。

研究開発費の面でも、フォルクスワーゲンやトヨタが1兆円規模の投資をしているのに対し、テスラは2000億円にも満たない規模になっています。

もちろん規模がすべてではありませんが、こういった面からも、テスラが厳しい戦いを強いられる可能性はあります。

財務的にもまだ「割高?」

次は、テスラの財務状況を見てみましょう。

直近の決算では、2019年のQ1で、テスラの損益は-788億円と、マイナスを計上しました。

とはいえ、テスラの決算はマイナスであることは珍しくありません。実際、昨年よりも赤字幅は縮小しています。

しかし、赤字である以上、PERはマイナスで、割安か割高かは評価できません。ベンチャー企業ではよくある話です。

一方、バランスシートの推移を見てみましょう。

テスラBS
(単位:1000ドル 出所:Yahoo! Finance)

直近で見ると、純資産は5000億円と、PBRは約8倍です。

これも決していい数字とは言えませんが、ベンチャー企業においてはこれくらいのPBRで推移することはよくあります。正直、現状の数字では、決して「割安」とは言えないでしょう。

今後の成長性も見通しつかず、テスラはスルーが正解か

テスラは、電気自動車という点で先行者利益こそあるものの、現状は、財務的にも、競争環境的にも、あまり魅力的ではない、という結論に達しました。

Google、Amazon、トヨタなど早々たる企業が競争相手になります。(もちろん彼らと共同でやっていく、という選択肢もありますが。)

また、次世代自動車は、多くの企業が注目、参入していることから、決してブルーオーシャンではないと言えるでしょう。テスラはそういった環境で戦っているのです。

CEOの性格や言動からも注目度が高い同企業ですが、冷静な投資判断としては、現時点では、「投資しない」という判断が正しいのかもしれません。私はしばらく様子を見たいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。