ヘルスケアセクターのETF銘柄を解説「VHT」「XLV」「IXJ」の3つ

前回の記事では、アメリカ株を11のセクターに分け、それぞれの代表的な企業についてと、セクターは金利の状態と景気の状態によって、調子のいいセクター・悪いセクターがあるため、1つのセクターに固執することなく、現在の景気・為替に合わせて、循環的に保有していくのがよいのではないか、ということを解説しました。

参考:米国株投資で知っておきたいセクターとは?

今回から、それぞれのセクターについて、個別に解説していきたいと思います。まず、第一回は、20世紀後半、最も高いパフォーマンスを出した、ヘルスケアセクターについて、主要ETFについて、解説していきたいと思います。

ヘルスケアセクターは、なぜハイパフォーマンスをたたき出したのか?

まず、ヘルスケアセクターが、なぜ、長期にわたり、高いパフォーマンスを出してきたのかについて、解説しましょう。

それには、世界の人口動態が大きく関係しています。

ご存じの通り、世界の人口は、第二次世界大戦後、爆発的に増加しています。特に、発展途上国で人口が増加しています。

人口増加の理由は、2つあります。1つは、高齢者の増加です。医療の力により、高齢者が、長生きできるようになりました。日本を見ても、高齢化社会が問題になるほど、高齢者が長生きできるようになったのです。一方、高齢者は、若年層に比べて医療費がかかります。

また、人口増加のもう1つの要因としては、発展途上国の死亡率の低下です。一般的には、平均年齢の増加というものは、高齢者の増加と、乳幼児死亡率の低下により引き起こされます。ワクチンなどが発展途上国にいきわたった結果、乳幼児死亡率が低下したのです。

これらの2つともに共通するのは、「医療の発達により、人口が増加した」ということです。逆に言えば、人口が増えたことで、医療費が増加した、とも言えるでしょう。こういった事業により、ヘルスケアセクターは成長してきました。これがヘルスケアセクターのハイパフォーマンスにつながっているのです。

そして、今後も、このマクロの状況は変わらないでしょう。そういう意味では、今後も、ヘルスケアセクターに関しては、期待できると言ってよいでしょう。

ヘルスケアセクターのETFは「VHT」「XLV」「IXJ」の3つ

そういったパフォーマンスの高いヘルスケアセクターには、大手3社ともETFを出しています。バンガードはVHT、iシェアーズはIXJ、ステート・ストリートはXLVになります。それぞれの特徴を見てみましょう。

VHTの特徴は?

VHTは、正式名称をバンガード・米国ヘルスケア・セクターETFといいます。• MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックスという指標に連動するようなファンドになっています。

VHTは、アメリカのヘルスケアの大型株・中型株・小型株をすべて含んでいることが特徴です。経費率は0.1%と、3つのETFの中で最も割安となっています。

上位を構成している銘柄を見てみましょう。


(出典:Bloomberg

最も構成銘柄が多いのは、ジョンソンエンドジョンソンです。幅広くヘルスケア全体をカバーしている企業になります。皆さまもよくご存じでしょう。2位のユナイテッドヘルスは、米国の医療保険の最大手です。

ファイザー・メルク・アッヴィともに、グローバルで展開をしている医薬品メーカーになります。

パフォーマンスを見てみましょう。

過去10年において、平均11%と非常に高いパフォーマンスを出しています。

また、直近の配当利回りは、0.98%と、1%を割り込んでいます。分配金の観点で見ると、決して高くはないと言えるでしょう。

IXJの特徴は?

では、次に、IXJについて紹介します。IXJは正式名称をiシェアーズ グローバル・ヘルスケア ETFと言います。S&P Global 1200 Healthcare Sector Index(TM)というインデックスに連動することを目標としています。

経費率は0.48%と、3つの中ではやや高めですね。

特徴として「グローバル」と入っていることが特徴です。実際、本ETFは、グローバルの株式を対象としています。とはいえ、アメリカが占める割合が約70%と、ほぼアメリカのETFとなっています。

銘柄を見てみましょう。

上位は変わりませんが、4位のノバルティス、7位のロシュはスイスの会社になります。アメリカ以外にも大きな会社があるのが、ヘルスケアセクターの特徴と言えるでしょう。

パフォーマンスを見てみましょう。こちらは2018年3月末時点のパフォーマンスです。

インデックスに対しては少し劣後しています。また、VHTに比べても劣後しています。

おそらくヨーロッパ株が入っていることが影響しているのでしょう。変わりに分配金の利回りは、1.08%と、VHTに比べると少し高くなっています。

XLVの特徴は?

XLVは、正式名称をヘルスケア・セレクト・セクター SPDRファンドと言います。ヘルスケア・セレクト・セクター指数に連動することを目標としており、経費率は0.13%になっています。

このセレクト・セクター指数は、S&P500の中の、各セクターのインデックス指標となります。つまり、XLVは、アメリカの大型株のみを扱うETFと言ってよいでしょう。

銘柄を見てみましょう。VHTとほぼ同じような銘柄ですが、ウエイトが少し重くなっているのが特徴です。

パフォーマンスは、3つの中では最も高いパフォーマンスになっています。配当利回りも1.44%と、最も高くなっているのが特徴です。

セクター別でまず知っておきたいのは、パフォーマンスの高いヘルスケア!

ヘルスケア銘柄は、過去、高いリターンをたたき出してきたことで知られています。

理由としては、人口増加に伴い、医療費が増加してきたことで、その恩恵を十分に受けてきたからです。今後もマクロの人口状況は変わらないため、ヘルスケアセクターは引き続き高いパフォーマンスが期待されています。

ヘルスケアセクターはVHT、IXJ、XLVの3つのETFがあります。それぞれ高いパフォーマンスを出していますが、特徴が若干異なるため、選択する際には注意が必要でしょう。

後半では、どの銘柄がよいのか、徹底的に解説していきます。

※後半はこちらです

ヘルスケアセクターのETF銘柄は「XLV」がおすすめである理由について

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