ソーシャルレンディング事業者のクラウドクレジットについて評判・特徴・メリットを調査しました
前回までは、ソーシャルレンディングについて、そのスキームから、メリット、デメリットまで紹介しました。
前回の記事⇒ソーシャルレンディングのリスクとデメリット【投資するなら少額がおすすめか】
利回りが良いというのが最も良いメリットで、かつ、株式市場では手が届かない市場にもリーチできるのがメリットです。
一方、出資といえども、元本割れがあるというリスクと、資金が一定期間拘束されるというリスクがある点には留意が必要です。メインの投資先ではなく、分散投資の一環として投資をするのであれば、魅力的な市場であるといえるのではないでしょうか。
今回は、具体的に、ソーシャルレンディング事業者について紹介したいと思います。
まずは、海外に強いソーシャルレンディング事業者である、クラウドクレジットについて、特徴や強みについて解説していきましょう。
Contents
クラウドクレジットとはどのような会社?
まずは、クラウドクレジットという会社について紹介します。
クラウドクレジットは、2013年にできた、まだ若い会社になります。しかし、伊藤忠商事や、第一生命、マネックスベンチャーズ、三菱UFJキャピタルなど、名だたる企業が出資しており、その注目度の高さがうかがえます。
「日本と世界のお金の流れを変える」を企業のビジョンとしており、より魅力的な運用先を探す国とより安定的な投資資金を探す国を結びつけること、を目標として、さまざまなファンドを組成しております。
社長は金融機関出身であり、特に金融機関へのソーシャルレンディングに強い印象です。ペルー・エストニア・メキシコに子会社を持っており、グローバルなネットワークを持っています。
クラウドクレジットのファンドの特徴は?
では、そのクラウドクレジットは、どのようなファンドを組成しているのでしょうか。代表的なものを紹介しましょう。
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド
こちらは、東欧の金融事業者を支援するソーシャルレンディングになります。エストニアの現地子会社を通じて、キプロスやジョージア、ラトビアなどの金融機関に出資を行っています。
期待利回りは5.2%と、ソーシャルレンディングの中ではそこまで高いほうではありません。これは、為替ヘッジを行っていることが要因です。東欧の小国の場合、ユーロ建や現地通貨建てで貸付を行うため、本来、債権者は為替リスクを負う必要があります。このリスクをヘッジするために、多少のコストを払っているため、元金の利回りは小さくなっています。
このファンドは何回も組成されており、現在のファンドは79号となっています。今のところ、ファンドは好調で、期待通りの利回りがあるとのことです。
【ロシアルーブル建て】マイクロローン事業者ファンド
こちらは、ロシアルーブルで、小規模事業者に融資を行うファンドになります。先ほど同様、エストニアの子会社を通じての出資になります。
先ほどのファンドと異なるのは、ロシアルーブル建て、という点です。こちらの商品には為替ヘッジは採用されていません。
期待利回りはその分高く、8.7%となっています。直近のルーブル安の影響を受け、前回満期になったファンドは、5%弱程度の利回りとなっています。こちらも40号のファンドであり、過去の実績があるファンドになります。
ほかにも、カメルーンやブラジルなど、新興国を中心にファンドが組成されています。特に海外に強いのがクラウドクレジットの特徴になります。
クラウドクレジットのファンドに投資する際の注意点は?
クラウドクレジットのファンドに投資する際は、「為替リスク」に注意する必要があります。
クラウドクレジットのファンドの主な出資先は新興国です。先日のトルコリラショックのように、先進国通貨というのは、一般的には安定していません。
金利が高いということは、それだけインフレリスクがあるということの裏返しになるのです。
たとえば先月のように新興国通貨が全面安になった場合は、為替ヘッジがない限り、円ベースで考えると、ファンドの利益はマイナスになります。
特に景気が悪くなると、新興国の通貨も下げる傾向があるので、特に注意が必要でしょう。
クラウドクレジットはこういった人におすすめ!
クラウドクレジットは、このような人におすすめです。
新興国、小さい国の成長の恩恵を受けたい人
成長中の国は、往々にして金利が高く、その恩恵をファンドで受けることができるのが、クラウドクレジットのメリットです。中にはまだ株式市場が発達していない国も多く、個別株に投資するよりは、融資という形のほうが、リスクは小さいかもしれません。
為替リスクを加味できる人
先ほど述べたように、為替リスクが大きくなるのが新興国の特徴です。そのリスクを十分に理解している必要があります。為替リスクがとれない場合は、多少利回りが低くても、為替ヘッジの商品を選ぶとよいでしょう。また、不景気の時は、投資対象からはずしたほうがよいかもしれません。
クラウドクレジットに関するまとめ
クラウドクレジットは、2013年創業ながら、伊藤忠や三菱UFJキャピタルなど、名だたる企業が出資している、今注目されているソーシャルレンディング事業者になります。
クラウドクレジットの特徴は、新興国に強いということです。実際、ブラジルや東欧、カメルーンなど、株式市場が整備されていない先にも投資できることが強みです。こういった世界分散ができ、世界の成長の恩恵を受けることができる一方、為替リスクが高くなるのには注意しましょう。
特に、新興国の場合、景気が後退すると、通貨安になる傾向があるので、不景気時にはあまり分散効果が得られない可能性もあるので、注意しましょう。一方、為替リスクをきちんととれるのであれば、魅力的なファンドが多いのも事実です。
新興国に投資したい人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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