ソーシャルレンディングが持つメリットとは?利回りは5~10%超

ソーシャルレンディングのリスクリターン

前回の記事では、ソーシャルレンディングとはそもそも何か、どうやって生まれ、どういうことをやっているかについて解説しました。

前回の記事⇒今話題のソーシャルレンディングとは?どういう仕組みなのか?

ソーシャルレンディングは、アメリカで生まれ、日本で展開を始めたのは2008年になってからです。

アメリカではP2Pレンディングとも呼ばれており、個人間融資の形をとっています。

日本では、間にソーシャルレンディング事業者が入ることで、個人と貸し手をつないでいます。間接金融となっており、従来の金融機関と同じ形になっていますが、高い利回りが欲しい出資者と、多少金利が高くても、リスクをとってお金を借りたい事業者がいることで、今、ソーシャルレンディングは成り立っています。

まだ、事業者が限られたテーマのものであったり、法整備が追い付いていなかったりと、課題はあるものの、今後、日本でもソーシャルレンディングは発展していく可能性があります。

今回は、そのようなソーシャルレンディングは、「投資対象としてどうなのか」という視点で、解説していきたいと思います。

ソーシャルレンディングはどのようなリターンがある?

まずは、ソーシャルレンディングで、どのようにリターンを得れるかについて解説しましょう。

ソーシャルレンディングのスキームは、以下の通りです。

あるファンドをソーシャルレンディング事業者が設定します。ファンドの種類は様々です。

そのファンドは、一般的には、半年~1年半くらいで償還されるファンドです。その時に、得た収益を、出資者全体で分配するのです。

例えば、1万円をあるファンドに出資して、1年後に償還、利回りは7%だったとする場合、1年後に1万700円になって帰ってくる計算になります。この700円が、投資家にとってのリターンになります。

中には、毎月分配型といって、毎月リターンを設定しているケースもあります。

利回りは通常、5%~15%くらいで設定されています。

これは預金よりは大幅に高いリターンになっています。しかし、リターンはあくまで想定リターンで、貸し倒れがあった場合などは、期待リターンに対してマイナスのリターン(たとえば、期待リターンが10%でも、実際は7%しか返ってこないケースもあります。)があることには注意しましょう。

※各社の利回りで参考までに


(クラウドクレジットの利回り。主に7%前後ですが、10%を超えるものもあります。)


(maneoのファンド一覧。6%~7%が多くなっています。)


(SBIソーシャルレンディングの利回り。最大10%程度。中心は6~7%です。)

ソーシャルレンディングが持つメリットとは?

では、ソーシャルレンディングの持つメリット・デメリットを見てみましょう。

期待リターンが高い

ソーシャルレンディングのメリットは、なんといっても利回りの高さです。ソーシャルレンディングは、債券と株式の間にあるくらいの想定リターンになります。図にすると以下のようなイメージです。

ソーシャルレンディングのリスクリターン
(出所:クラウドクレジット

確かに、年間5%という利回りは、普通に投資するだけでは達成は難しいでしょう。

そういう意味で、期待利回りとはいえ、5%超の利回りが期待できるのは、非常に大きなメリットであるといえるでしょう。

関連記事:クラウドクレジットの評判とファンドの特徴・新興国リスクについて

市場の影響を受けづらい

もう1つのメリットは、市場の影響を受けづらい、ということです。ソーシャルレンディング事業者が出資している対象は、株式市場に上場していない事業者たちになります。そのため、投機的なアクションで市場が動いた場合であっても、そのインパクトはあまり大きくはありません。

貸し出している事業者たちが、きちんと返済を実行さえしてくれれば、利益は確定できます。そういった点では、投機的な筋に振り回されることは少ないので、安定した利回りをもたらしてくれる可能性があるでしょう。

少額の投資が可能

最後のメリットとしては、少額の投資が可能なことです。たいてい、どこのソーシャルレンディング事業者も、月1万円くらいから投資可能になっています。サラリーマン投資家は、毎月、多くの金額を投資に回すことはできません。こういった少額投資ができるのが、メリットの1つです。

ポートフォリオの幅を広げることができる

最後のメリットは、ポートフォリオの幅を広げることができる、という点です。たとえばグルジアに出資するファンドがソーシャルレンディングではあったりするのですが、なかなか普段投資をしていても、グルジアには投資できないでしょう。そのほかにも、不動産に投資できたり、太陽光に投資できたりなど、普段株式や債券だけでは投資できない先に投資できるのは、分散投資の観点からいえばメリットだといえるでしょう。

まとめ

ソーシャルレンディングを使うと、半年から1年半の間で、5%~15%程度の期待リターンが期待できます。これは、債券や預金では考えられない、株式に相当するくらいのリターンです。

こういった高いリターンを得ることができるのが、ソーシャルレンディングのメリットといえるでしょう。

ほかにも、市場の影響を受けづらかったり、ポートフォリオの分散ができたり、また、毎月少額から始めることができるという点も、ソーシャルレンディングのメリットといえるでしょう。

次回は、ソーシャルレンディングのデメリットと、投資価値があるかどうかについて、解説していきます。

ソーシャルレンディングのリスクとデメリット【投資するなら少額がおすすめか】

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