ソーシャルレンディングのリスクとデメリット【投資するなら少額がおすすめか】

前回までは、ソーシャルレンディングで得られるリターンと、ソーシャルレンディングのメリットについて解説しました。

前回の記事はこちら
⇒ソーシャルレンディングが持つメリットとは?利回りは5~10%超

ソーシャルレンディングのメリットは、やはり、なんといっても高い利回りでしょう。

多くのファンドが期待利回りを5%~15%で設定しており、これは定期預金や債券では考えることができない利回りで、株式くらいのリターンが期待できます。これが一番の魅力だと言っても過言ではありません。

加えて、市場には出てこない銘柄のため、市場の影響を受けづらいという点や、分散投資ができる、という点でもメリットだといえるでしょう。また、多くのファンドが1万円から投資可能、という点も、手軽さという点ではプラスに働くでしょう。

今回は、ソーシャルレンディングのデメリットについて、また、投資する価値があるかどうかについて、解説していきたいと思います。

ソーシャルレンディングのデメリットは?

ソーシャルレンディングのデメリットは、主に以下のようなものがあります。

もちろん、元本割れのリスクは存在する

ソーシャルレンディングがとっているのは、投資ではなく、あくまで融資という形になります。しかし、融資だからといって、元本が保証されているわけではないということは、頭においておきましょう。

通常、ソーシャルレンディングの出資先は、銀行などが出資対象として不適格と認めた先が多いです。それは、銀行側にとって、貸し倒れるリスクがあるからです。

もちろん担保等をとるケースもありますが、それでも、貸し倒れの時に元本は戻ってこない可能性があることを理解しておきましょう。また、外国に投資する際は、為替リスクもあります。いずれにせよ、元本は保証されないということは、一番に理解しておいてください。

事業者リスクも存在

もう1点、注意したいのは、ソーシャルレンディング事業者側のリスクです。ソーシャルレンディング事業者は、必ずしも資金が潤沢とは限りません。ベンチャー企業も多くあります。彼らが倒産すると、そもそもファンドの償還が不可能になってしまいます。

もちろん、多くのベンチャーキャピタルや金融機関が後ろについていることも多く、事業者が倒産するケースは少ないかもしれませんが、頭の片隅にはおいておいてもよいかもしれません。

運用期間が変更される可能性もある

また、償還のタイミングが変わる、ということもあります。場合によっては、償還が早まる可能性もあります。その場合、期待した利回りが得られない場合もあります。また、逆に、償還が遅れるということもあります。早まる場合はまだいいものの、遅れる場合は、資金計画に支障をきたす可能性もあります。運用期間の変更のリスクも、頭には入れておきたいですね。

期間中の途中解約等は難しい

もう1つ、半年なら半年、1年なら1年間、資金が拘束されるという点も、個人的にはデメリットであると考えています。
投資計画をたてている投資家も多いと思いますが、急な資金の出し入れが発生するケースというのもあります。

そういった場合、株式や投資信託であれば、比較的流動性が高いため、換金しやすいのですが、ソーシャルレンディングの場合、途中解約というのは原則ありません。思った以上に、半年~1年の資金拘束というのは、長い期間になります。この流動性の低さは、思ったより大きいデメリットかもしれません。

結局、ソーシャルレンディングは投資対象としてあり?なし?

ここまで、ソーシャルレンディングを投資対象として、メリット、デメリットを評価してきました。

では実際のところ、ソーシャルレンディングは投資対象としてはどうなのでしょうか。

個人的には、少額で始める分にはよい、大きな金額を投入するものではない、と考えています。

ソーシャルレンディングはいくらから投資ができるのか?少額からできるおすすめの業者はどこか?

最もデメリットとして大きいのは、資金拘束の長さです。

1年あれば、市場環境が変わる可能性もありますし、他に魅力的な投資対象が出てくる可能性もあります。また、生活資金が急に必要になるケースもあるでしょう。そういったケースを考えると、あまり大きなお金を、1年の間拘束させるのは、リスクが大きいと感じています。

それでも、これまで上昇傾向だった株式市場が、いつ暴落に入るかはわかりません。そういった時に、比較的利回りが安定しているソーシャルレンディングは、ディフェンシブな役割を果たすケースもあるでしょう。そういうときを想定して、いくつかソーシャルレンディングを持つという判断自体は、悪くないかもしれませんね。

まとめ

ソーシャルレンディングは、メリットだけではありません。もちろんデメリットもあります。

デメリットは、元本割れするリスク、事業者が倒産するリスクなど、利回りに関するリスクと、早期償還や遅延などのリスク、また、一定期間資金拘束されるという、時間に関するリスクがあります。

個人的には、利回りに関するリスクがあるのは許容できるものの、時間に関するリスクのほうが、デメリットが大きいと考えています。しかし、株式市場とは違った動きが期待できるので、分散投資の一環として、サブで投資をする分には、魅力的な投資先なのかな、と考えています。

※ソーシャルレンディングを始めたい方は以下の記事へ
ソーシャルレンディングはいくらから投資ができるのか?少額からできるおすすめの業者はどこか?

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