景気後退の兆し?注目すべき「逆イールドカーブ」とは?

先週、安定して上昇を見せたアメリカの市場ですが、一転、今週に入り、一時ダウがマイナス800ドルになるなど、市場がまた不安定になっています。

こうなった要因の1つとして言われているのが、「逆イールドカーブ」に入った、ということです。

先日、3年債の利回りが、5年債の利回りを上回ったことが、投資家心理に影響を与えたといわれています。では、なぜ、逆イールドカーブに入ったのか、それが株価にどう影響を与えるのかについて、解説していきたいと思います。

そもそもイールドカーブとは何か?

まず、逆イールドカーブの前に、イールドカーブについて解説しましょう。イールドカーブとは、複数の残存期間の違う債券の利回りをグラフ化したものになります。

よく知られているのは、米国10年債と2年債のイールドカーブなどです。

まず押さえておきたいのは、景気と金利の関係です。一般的に、好景気時は金利が上がりやすく、不況時には金利は下がる傾向にあります。

なぜなら、国が、好景気時にはインフレが起こりすぎないように、適度に金利を上げて、市中に出回るお金を減らすように動き、不況時には、景気刺激策として、金利を下げてお金を市中に増やす施策をとるからです。

一般的に、イールドカーブは、長期金利が短期金利を上回ります。

なぜなら、長期間お金を預ける方が、基本的にはデフォルトの可能性が高くなるため、その分利息をつける必要があるからです。なので、通常の場合、長期金利>短期金利となります。これが、短期金利>長期金利となっているのが、逆イールドカーブです。

逆イールドカーブはなぜ景気後退の兆しなの?

では、なぜ、逆イールドカーブは、景気後退の兆しなのでしょうか。

一般的に、政策金利をよく反映するのは、短期金利と言われています。

長期金利は、残存期間が長い分、その分、投資家のリスクプレミアムや将来の景気見通しなどが反映されているといわれています。通常期では、こういったプレミアムはプラスに働きます。

しかし、景気後退が予測されているときは、株を売って債券を買うという投資行動に出る人も多く、長期金利の価格が上がる(=金利が下がる)傾向があります。つまり、長期金利の金利が低いということは、その分、投資家が将来に不安を感じ、株を売却し債券に流れている結果である、ともいえるでしょう。

こういった背景から、逆イールドカーブは、景気後退の兆しと言われているのです。

現在の米国債の長短スプレッドは?

今回、利回りが逆転したのは、3年債と5年債です。いわゆる逆イールドカーブは、2年債と10年債のスプレッドを指すことが多いです。

では、現在の、2年債と10年債のスプレッドはどのようになっているのでしょうか。

11月末現在、2年債と10年債のスプレッドは、0.15%まで縮小しています。年明けに0.54%あった時から、徐々に縮小しつつあるのが今の現状と言ってよいでしょう。2年債と10年債の間に逆イールドカーブが発生するのは、時間の問題ともいわれています。

逆イールドカーブの時の投資家の戦略は?

1980年以降、米国債の2年債と10年債の間で逆イールドカーブが発生したのは、1985年ごろ、2000年ごろ、2006年ごろの3回です。

この後、3回とも景気後退に陥っています。特に、直近の逆イールドカーブでは、2年後にリーマンショックという結果になっています。

では、我々サラリーマン投資家は、このような場合、どのような戦略をとるべきなのでしょうか。

一つは、ポジションの解消です。過去、逆イールドが景気後退のきっかけになっており、これらには相関関係があります。(明確な要因はわかりません。)

つまり、今後、リセッションが起こる確率は高くなったと言えるでしょう。そのため、現在のポジションを手じまいするということは、決して悪い選択ではありません。

しかし、一方で、クリスマスに向けて株価が上がるという予測もあるため、すぐに決断するのは、難しい可能性もありそうです。

もう1つは、キャピタルゲイン戦略ではなく、インカムゲイン戦略に切り替えることです。

幸い米国株には、連続増配高配当と呼ばれる、配当金を維持する銘柄があります。

こういった銘柄は、不景気であっても配当をだしてくれる上に、配当があるがゆえに、下落時に強い銘柄と言われています。ある程度、株式市場に参加しつつ、損失を抑えたいという人にとっては、こちらのほうがよいかもしれませんね。

インカムゲイン投資におすすめの配当貴族、配当王銘柄を紹介

景気後退の兆し?注目すべき、「逆イールドカーブ」とは? まとめ

逆イールドカーブとは、通常は、長期金利>短期金利であるところが、短期金利>長期金利となる現象です。

長期金利は、政策金利以外にも、リスクプレミアムや投資家心理などを表しており、逆イールドカーブが出たというこてゃ、景気後退の兆しであるともいわれています。

実際、1980年以降、逆イールドカーブが出た年は、しばらくしてからリセッション状態になっています。

逆イールドカーブが出た時に、我々がとる方法は主に2つです。

1つは、株式を売却して、相場を休むこと。もう1つは、下落時に強いと言われている、高配当銘柄に投資をするということです。今回の逆イールドカーブが、景気後退の兆しかどうかはわかりませんが、念のため、備えておいた方がよいかもしれません。

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