不動産価格が高いから投資はオリンピック後がいいは間違い!今すぐ始めるべき理由

オリンピック投資

不動産投資をしない理由として、よく聞かれるのが

「不動産投資はピークで、東京オリンピックが過ぎれば、価格が下がってしまうのでは?」という声です。

実際、日本不動産研究所の調査によると、「不動産価格はピークに達しているか」という質問に対して、「すでにピークアウトしている」「ピークに達している」の回答が70%を占めるなど、実際のところ、不動産投資家達の間でも、価格はピークに達しているのではないか、という意見もあります。

しかし、今、「不動産価格が高いから、将来安くなるから」といって、不動産購入を控えるのは、個人的にはおススメできません。逆に、今だからこそ、まだ、不動産を買うチャンスがあると考えるべきです。

今回は、「今、不動産を買うべきか?」ということについて、解説したいと思います

不動産価格はピークを迎えている?

まずは、もう少し本調査を深堀りしてみましょう。調査結果は下記の通りです。

「すでにピークを過ぎた」という人は少数派で、多くの人が、「現在がピーク」と感じているようです。

不動産投資アンケート

(出所:日本不動産研究所

この、②ピークに達している、と回答した人たちが、なぜそう感じているかも調査結果があります。

理由として多いのは、「著しく低い利回りによる取引が多く出現している」で、約7割がこちらを理由としています。

不動産投資アンケート2

(出所:日本不動産研究所

実際、同調査によると、東京エリアの期待利回りは、城南地区で4.5%と、調査が始まって以来、最も低い水準となっています。

城南地区状況

(出所:日本不動産研究所

このように、調査結果だけを見ると、確かに、今がピークである、というように見えるかもしれません。しかし、本当にそうなのでしょうか。

都市部の賃料は微増傾向にあり、今後も大幅には下落しない?

まずは、投資家が最も気になる、「利回り」の部分から見てみましょう。

利回りは、「賃料÷不動産価格」で計算されます。そこで、賃料の都市圏の推移を見てみましょう。


(出所:三井住友トラスト基礎研究所

このように、東京23区においては、リーマンショック後は少し落ち込んだものの、2012年ごろから回復基調に移り、2014年にはリーマンショック前の水準を回避しています。大阪市にいたっては、10%以上賃料は上昇しています。

では、なぜ賃料が伸びているのでしょうか。需給の側面から考える必要があります。

今後も都心部物件の需要は高い?

まずは、需要の部分から見ていきましょう。

不動産賃貸市場を考える時に、需要は以下のような項目が影響を与えます。

  • 住民の数(世帯数)
  • 住民の年収

まずは、住民の数からみていきましょう。東京都、23区の人口の推移は以下の通りです。

都心部物件 東京都の統計1
(出所:東京都の統計

2000年に比べ、東京全体で10%以上、23区では20%近く人口が増えています。日本全体の人口は2010年ごろから減り続けていますが、こと東京を中心とした大都市圏は、引き続き人口流入もあり、人口の増加が予想されています。

次いで、世帯数を見てみましょう。世帯数も、23区を中心に増加しています。人口増加よりも、世帯数の増加が多いのは、単身者の流入増加、晩婚化、離婚率の増加などによる単身世帯の増加などが理由としてあげられます。

23区では30%近く世帯数が増加しているのです。

都心部物件 東京都の統計2
(出所:東京都の統計

ついで、年収を見てみましょう。東京都の平均年収の推移は、以下の通りです。


(出所:平均年収.jp

このように、微々たる数字ではありますが、上昇傾向にあります。ここ6年で約20万円増加している形になります。

一方、都市部を見てみましょう。平均年収全市町村で1位の港区は、以下のように推移しています。平均年収は2014年に大きく伸ばしていますが、その異常値を除いても、7年間で150万円ほど増加しています。

平均で1000万円を超えるのは、さすが港区というところでしょうか。

港区東京所得

(出所:平均年収.jp

賃金については、今後、さらに、微増ではありますが、増加する方向であると考えられます。なぜなら、日銀が、インフレターゲットを政策にしている以上、給与を上げるという方向性に、国として向かわざるを得ないからです。

実際、2018年年始に、安倍首相が、経団連に賃上げ要請をしています。失業率が最低水準にある今、景気拡大のために、給与の増加が期待されているのです。

そして、給与の増加の恩恵を最も早く受けるのは、経済の中心地である、都市部からです。インフレ圧力が最も高いのも、都市部です。よって、今後、都市部の人々の給与は、徐々に上がっていくものと推測されます。

まとめ

不動産投資が、現在ピークであり、オリンピック後に価格が下がっていくという声はよく聞かれます。

実際、調査でも、「不動産価格は今がピーク」という声が聞かれるのも事実です。

しかし、本当にそうでしょうか。私はそうは思いません。不動産市場を構成する要素をよく考えれば、不動産は今後も安定した収益をもたらすと推測できます。

前編では、不動産の需要の側面から、東京都をはじめ都市圏の人口、世帯数が増えていること、また、都市圏では、収入も今後増えていく可能性が高いということを解説しました。後編では、供給サイドの考え方、そして、ローンの側面から、今、投資を始めた方がいい理由について、解説したいと思います。

次回はこちら
ワンルームマンションの価格は下がらない?不動産投資は今が買い時か

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