前回は、ハイテクセクターすべてに投資できる、VGTを紹介しました。
VGTは過去10年、VTIよりも高いパフォーマンスを見せており、また、今後、引き続き、ハイテクセクターは市場を牽引していくでしょう。
個別株であれば、当たり外れがあるケースもありますが、まとめて投資することにより、リスクを軽減することができるVGTは、有望なETFでアルと言えるでしょう。
前回の記事⇒「VGT」情報技術セクター銘柄にまとめて投資できるETF
しかし、VGTには、「あの銘柄」が入っていないのです。
その銘柄とは、いったい何でしょうか。また、あの銘柄が入っているETFもあるのです。
今回はそのETFについて、紹介したいと思います。
Contents
QQQの特徴 VGTとの比較 入っていない「あの銘柄」とは…
では、まず、「あの銘柄」について見ていきましょう。まずは、VGTの構成銘柄を見てみましょう。
保有上位10銘柄 | 純資産総額に占める割合 (%) |
Apple Inc. | 16.3% |
Microsoft Corp. | 16.0% |
Visa Inc. | 4.4% |
Mastercard Inc. | 3.9% |
Intel Corp. | 3.6% |
Cisco Systems Inc. | 3.3% |
Adobe Inc. | 2.1% |
Oracle Corp. | 2.1% |
International Business Machines Corp. | 2.0% |
salesforce.com Inc. | 1.9% |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合 | 55.6% |
(出所:バンガード・ジャパンVGT構成銘柄)
併せて時価総額TOP10も合わせて見てみましょう。
順位 | 銘柄 | 時価総額 | 国 | セクター |
1 | アップル | 1,304 | アメリカ | ハイテク |
2 | マイクロソフト | 1,203 | アメリカ | ハイテク |
3 | アルファベット | 922 | アメリカ | ハイテク |
4 | アマゾン・ドット・コム | 916 | アメリカ | 小売り |
5 | フェイスブック | 585 | アメリカ | ハイテク |
6 | バークシャー・ハサウェイ | 553 | アメリカ | 金融 |
7 | アリババ・グループ・ホールディング | 548 | 中国 | ハイテク |
8 | テンセント・ホールディングス | 456 | 中国 | ハイテク |
9 | JPモルガン・チェース1 | 437 | アメリカ | 金融 |
10 | ジョンソン&ジョンソン | 383 | アメリカ | ヘルスケア |
(出所:Think180around )
勘のいい皆さまであれば、気づかれた方もいるかもしれません。
そうです、あの銘柄とは、Amazonです。
Amazonは、セクターの分類では、小売業になってしまい、ハイテク銘柄には入っていないのです。
Amazonが世界に与えてるインパクトの大きさを、肌で感じている人も多いのではないでしょうか。
実際、Amazonは次々に新しいサービスを出しており、それに伴い株価も急上昇しています。
アマゾンのチャートは下記の通りです。ここ10年で株価は20倍近くになっています。
(出所:Yahoo!ファイナンス)
QQQはAmazon含めたハイテクセクターに投資できるETF
このAmazonに投資して、成長の恩恵を受けたい、と思う投資家はたくさんいるのではないでしょうか。
実際、Amazonは小売業に分類されていますが、やっていることはITカンパニーに近いものがあります。ハイテクセクターに、Amazonを入れたい、というのは、ごく自然な考え方でしょう。
実は、Amazon含めたハイテクセクターに投資できるETFが存在します。
それが、「QQQ」というETFです。QQQについて、詳細を紹介していきましょう。
QQQはナスダックの時価総額上位100社に投資できるETF
QQQはInvesco社が運用するETFです。
QQQは、厳密には、ハイテク銘柄だけに投資できる商品ではありません。NASDAQ100という、ナスダックの時価総額上位100社に投資できるETFになります。
なので、セクター分類とは異なる部分もありますが、ナスダックはそもそもの背景から、ITカンパニーが多くなっています。なので、ナスダックの上位100社というのも、必然的にハイテクセクターが多くなるのです。
QQQの構成銘柄をチェック!Amazonは2位にランクイン!
では、QQQの構成銘柄を見てみましょう。
保有上位銘柄 | 純資産総額に占める割合 (%) |
Apple Inc. | 11.86% |
Microsoft Corp. | 11.2% |
Amazon | 8.59% |
GOOG | 4.25% |
GOOGL | 4.25% |
4.19% | |
インテル | 3.06% |
ペプシコ | 2.18% |
コムキャスト | 2.16% |
シスコシステムズ | 2.15% |
(出所:bloomberg )
1位から9位まで、ITカンパニーが並びますね。
上位6位をいわゆる「FAAMG」と呼ばれる銘柄が占めており、割合は45%を超えます。GOOGとGOOGLは株式の種類の違いだけなので、上位5社の業績に、よくも悪くも左右される銘柄であると言えるでしょう。
少し変わったところだと、ペプシコーラを製造しているペプシコが入っています。
QQQのリターンは?
では、QQQのリターン、パフォーマンスを見てみましょう。
まずは、長期のチャートを見てみましょう。
(出所:TradingView)
ITバブルの時や、リーマンショックの時に落ち込んではいるものの、ここ10年はとてつもなく高いパフォーマンスを見せています。
2002年の底の時からは約9倍にまで成長しています。5年のトータルリターンは20%を超えています。
VTI、VGTとの比較も見てみましょう。オレンジがQQQ、青がVGT、赤がVTIです。
VTIの5年で71%というのも素晴らしいパフォーマンスですが、VGT、QQQともに倍近いパフォーマンスを残しています。直近ではVGTの方がパフォーマンスが高いですが、重なっている銘柄も多く、QQQとVGTは同じような動きを見せています。
VGTとQQQ、買うならどっち?
では、VGTとQQQ、買うならどちらがよいでしょうか。
QQQにあってVGTにないものの際たる例はAmazonです。
一方、VGTにあってQQQにないものは、ビザやマスターカードなどです。
これらはNYSEに上場しているため、QQQには入りません。
基本的には、パフォーマンスを見ても大きな違いはないため、個人的には好きな方を選べばよいと思います。
私の個人的な意見であれば、VGTにAmazonが採用される可能性はゼロではありませんが、ETFの特性上、QQQにマスターカードが入ることはありません。将来性という観点では、VGTの方が、将来性が高いかもしれませんね。
QQQ取扱は?買うのにおすすめのサクソバンク証券
QQQなどの海外ETF銘柄を買うなら「サクソバンク証券」がおすすめです。
理由は手数料の安さです。
口座名 | 売買手数料 | 最低取引手数料 | 最高手数料 |
SBI証券 | 0.45% | 無料 | 20ドル |
マネックス証券 | 0.45% | 無料 | 20ドル |
楽天証券 | 0.45% | 無料 | 20ドル |
サクソバンク証券 | 0.20% | 5ドル | 15ドル |
従来まで米国株はマネックス証券、楽天証券、SBI証券が取り扱っており、手数料も似たような感じでした。
ですが、2018年より外資系のサクソバンク証券が格安の手数料で参入し、評判が高まっています。
サクソバンク証券は外資系とだけあり、海外ETF、米国株の他にも欧州株など、他の証券会社にはない銘柄も多く取り扱っていますので、海外株投資家にとって重宝したい口座となっています。
まとめ
ハイテクセクターに投資する手段として、VGT以外にも、ナスダックの時価総額上位100社に投資できるQQQがあります。QQQとVGTの一番大きな違いは、QQQがAmazonが入っているのに対し、VGTは入っていないということでしょう。
VGT、QQQともに素晴らしいパフォーマンスを見せており、まさに甲乙つけがたいETFです。どちらが良いか、というのは、本当に人それぞれです。ハイテクセクターに投資するのであれば、どちらかは1本持っておきたいですね。
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